研究課題/領域番号 |
18K05615
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分39030:園芸科学関連
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研究機関 | 岡山大学 (2020) 信州大学 (2018-2019) |
研究代表者 |
北村 嘉邦 岡山大学, 環境生命科学研究科, 准教授 (90578139)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 切り花 / 組織構造 / 輸出 / 花葉 / 厚壁柔細胞 / アジサイ / 通道組織 / 水分生理 / 仮道管様組織 |
研究成果の概要 |
仮道管様組織の発達前後で通水性が劇的に変化する現象を認めているアジサイの花葉を用いて調査した。まずは、人工気象条件下で仮道管様組織の発達を再現する実験系を構築した。次に、装飾的萼片の緑色化を抑制した状態で仮道管様組織の分化を誘導する実験系を確立した。確立した実験系を活用し、人工気象条件下で仮道管様組織を発達させた小花を用いて水分生理の変化を解析した。また、仮道管様組織の発達前後に発現する遺伝子群を網羅的に比較した。その結果、仮道管様組織の発達前と比較して発達後では、装飾的萼片への水の吸い上げが迅速に起こることを認めた。また、サンプル間で差次的な発現が認められた遺伝子の配列情報を獲得した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでに明らかにされてこなかった、装飾的な花器官への物理的補強を担う仮道管様組織の分化メカニズムの一端に触れることができた。また、仮道管様組織が水分輸送に寄与することを示すことができた。これらは以下に示す意義を持つ。まず、物理的に強固な花器官を持つ花卉の作出に向けた基礎的な知見を得たことで、将来的な物理的に強固な切り花の生産と作出への応用が期待される。これは、切り花の輸出戦略にも波及する。また、高い水分輸送能力を持つ通道組織を花器官に分化させることで、長寿命の切り花の作出に寄与する可能性が高い。以上をまとめると、高い輸送耐性を持つ高付加価値な切り花の開発に資する知見を得ることができた。
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