研究課題/領域番号 |
18K05675
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分39050:昆虫科学関連
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
早川 徹 岡山大学, ヘルスシステム統合科学研究科, 助教 (30313555)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | Bacillus thuringiensis / Mosquitocidal Cry toxin / Cry46Ab / Mosquito larvae / Channel-pores / Cry4Aa / Cry4Ba / Cry11Aa / Cry11Ba / Channel解析 / Cry46Ab toxin / single-channel解析 / Mosquitocidal toxin / Synergy |
研究成果の概要 |
Cry46Abは既知の3ドメイン型Cryトキシンと同様にカチオン選択的な小孔を形成することが判明した。また膜貫入領域を標的とする変異導入解析の結果から、トキシン小孔のカチオン選択性と殺虫活性の強さの間に相関関係がみられた。一方、優先的に透過させるカチオンの順位はトキシン毎に異なることが判明した。カチオンの細胞内流入は浸透圧ショックのほかアポトーシスなどを誘導する可能性があり、この違いが「殺虫活性の助長」や「抵抗性昆虫の出現抑制」を引き出す要因になっている可能性がある。この疑問の答えを得るにはトキシンの膜貫入領域を標的とする変異導入解析を進める必要がある。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では殺蚊Cryトキシンが標的細胞膜上に形成する小孔の性状を解析した。その結果、殺虫トキシンがカチオンを選択的に透過させるチャネルポアであることを明らかにした。トキシンが形成するチャネルポアはカチオン間でも明確な選択性を示し、それが殺虫活性と相関することも判明した。本研究の成果は新しい微生物殺虫剤の開発に寄与すると考えるが、同時に最も原始的であるトキシンのチャネルポアがどのようにして透過させるイオンを選別できるのか?という新たな学術的疑問を生んでいる。細胞には恒常性を保つ様々なタイプのチャネルが存在する。トキシン小孔の研究はこれらチャネルの分子基盤の解明にも寄与することが期待される。
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