研究課題/領域番号 |
18K05699
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分39060:生物資源保全学関連
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研究機関 | 福井県里山里海湖研究所 |
研究代表者 |
宮本 康 福井県里山里海湖研究所, 研究部門, 研究員 (10379026)
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研究分担者 |
山本 智子 鹿児島大学, 農水産獣医学域水産学系, 教授 (80305169)
山田 勝雅 熊本大学, くまもと水循環・減災研究教育センター, 准教授 (80569195)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 歴史生態学 / 自然再生 / 地域知 / 生息地の消失 / 沿岸域 / 歴史的資料 / 人間活動 / データベース / 歴史情報 / 汽水域 / 生態系保全 / 社会実装 / 地域知調査 / 地域的知識 / 海洋沿岸域 |
研究成果の概要 |
本研究では、歴史情報が豊富に残る三方五湖(福井県)と鹿児島湾(鹿児島県)を対象として、歴史的な人間活動が沿岸域生態系に与えた影響の評価と、自然再生活動での地域知の活用を試みた。はじめに、沿岸域の自然とその利活用に関する歴史的情報(古文書・口伝・古地図・古写真)を収集、カタログ化した。これらの情報から、三方五湖では歴史的な河川改修によって浅水域ハビタットが消失するとともに高塩分化したこと、鹿児島湾では歴史的な海岸域の開発によって海産物利用の地域性が変化した可能性が示唆された。さらに、三方五湖では地域知を参考にした湖岸ハビタット(砂浜・礫浜)の再生手法を自然再生事業に実装することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、歴史的な生態系の変化を把握し、それに対する人間活動の影響を評価する上で、地域知が重要な情報源になり得ることを示すことができた。この研究の中で、これまで自然科学者に活用されていなかった自然とその利活用に関する歴史的情報を数多く見出し、これらのカタログ化とリスト化を進めた。これによって、地域知を可視化するとともに、消失しつつある一部の地域知の保全に貢献することができた。また、近年では地域の自然再生や防災・減災に地域知を活用することが求められているが、本研究では、地域知に基づいた湖岸ハビタットの再生手法を三方五湖地域の自然再生事業に実装することができた。
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