研究課題/領域番号 |
18K05732
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分40010:森林科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人森林研究・整備機構 |
研究代表者 |
関 剛 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 主任研究員 (40353742)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 上層木 / 林冠木 / エゾマツ / トドマツ / 樹高成長 / 枝 / 樹冠発達 / 強風 / 幹 / 伸長成長 / 分枝数 |
研究成果の概要 |
近年における極端な気象現象が増加している条件下で、台風等の一時的な強風が物理的な損傷の確認されていない樹木の中長期的な成長に及ぼす影響を検出することを目的として、北海道の天然林で上層に達しているエゾマツ、トドマツの幹および枝の伸長成長の履歴を過去に遡って追跡した。規模の大きかった2004年の台風が接近した地域で成長し続けている、損傷の痕跡が確認されない樹木個体では、この台風の前後で不連続的な変化は検出されなかった。一方、台風以前からの成長過程において、幹の先端付近で枝の混み合いの進行が検出された。枝の混み合いは受光量に影響を及ぼすことから、先端付近での生産性の低下の進行が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、気象観測施設から3 km以内に位置する天然林の樹木について過去の成長履歴を復元していることから、天然林の樹木の成長に強風が中長期的に及ぼす影響を予測する上で、気象観測施設のデータを用いた解析方法向上に寄与する。また、先行研究の多くでは樹木の成長履歴復元に幹の肥大成長における情報を用いているが、本研究は風に直面している群落上層での幹の伸長成長および枝の分枝・伸長成長の観点からの予測方法向上に寄与する。研究の過程で得られた、幹の先端付近での枝の混み合いの変化についての結果は、森林群落の上層木の成長予測における構成要素となることから、天然林の中長期的推移を予測する上で有効な情報となる。
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