研究課題/領域番号 |
18K05786
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分40030:水圏生産科学関連
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研究機関 | 東海大学 (2019-2020) 島根大学 (2018) |
研究代表者 |
佐藤 成祥 東海大学, 海洋学部, 特任講師 (40723854)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2018年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 精子貯蔵 / スルメイカ / 父子判定 / 乱婚 / 父性解析 / 交尾後性淘汰 / 配偶者選択 / 繁殖生態 |
研究成果の概要 |
外洋性のアカイカ科は精子の貯蔵器官を口の周辺に数十個保有する。沿岸性のイカ類やタコ類では一つ、二つしかないため、この特殊な精子貯蔵器官の機能についてスルメイカを対象に研究を行った。貯蔵精子を使って人工授精を行い、得られた稚仔のDNAから交接相手の数を割り出した結果、従来の頭足類では見られない、10個体ほどの雄との交接経験が確認された。また、貯蔵器官ごとに貯められている精子の父性割合は大きく異なっていた。この事から、様々な雄の精子を偏りなく貯蔵するためにこの特徴的な形質が進化しており、多様な精子資源を確保する事が資源量維持に重要であることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
外洋性のアカイカ科に属する種は日本のみならず、世界的にも漁獲量が多く、水産的に重要な分類群である。日本では近年、スルメイカの不漁が続き、資源量の減少が問題となっている。そのため、その資源量の維持メカニズムを理解する事は重要である。本種の産卵生態は研究が進んでいるが、精子貯蔵といった繁殖戦略に関してはほとんど研究が進んでいない。本研究成果はアカイカ科の繁殖において遺伝的多様性の維持が個体の繁殖成功に大きく関わっている事を示すものであり、資源量を考えるうえで重要な貢献を果たしたと言えるだろう。
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