研究課題/領域番号 |
18K05961
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分42010:動物生産科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究代表者 |
櫛引 史郎 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 畜産研究部門, 主席研究員 (30355218)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 子牛 / 木材クラフトパルプ / ルーメンアシドーシス / 乳用子牛 / アシドーシス / クラフトパルプ / エンドトキシン |
研究成果の概要 |
離乳移行期の乳用子牛に給与するスターターの一部を木材クラフトパルプ(KP)に置き換えて、ルーメン発酵、代謝内分泌機能、および成長への影響を検討し、KPの飼料素材としての有効性を明らかにした。子牛を、KP区とKP無給与の対照区に配置した。試験期間は3週齢から12週齢までの9週間とし、7週齢で離乳した。ルーメン発酵では、KP区のエンドトキシン活性が半減したが、血漿中の炎症関連項目への影響は認められなかった。しかし、KP区子牛の発育は、対照区に比べて約10%向上した。以上より、スターターの一部KPの置き換えは、離乳移行期のルーメン発酵の健全化と発育向上に寄与する飼料資材であると考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
哺乳管理は労力や時間を要するため、近年では哺乳ロボットを導入したり、哺乳管理を委託したりする事例も増えている。したがって、今後はさらに哺乳の群管理に対応する体系化された離乳移行期の栄養管理技術が求められる。そのため、現状の哺乳プログラムに組み入れ可能な離乳移行期の栄養管理技術として、ルーメンアシドーシスを制御しながら発育を遅延させずに固形飼料に移行させることが重要である。すなわち、スターターの栄養水準を保って、繊維成分を増やす飼料素材が必要である。 本研究の成果は、哺乳子牛の健全性と成長促進の両立に寄与する飼料素材として、木材クラフトパルプの有効性を提示しており、今後の酪農経営の一助となり得る。
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