研究課題/領域番号 |
18K06105
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分43030:機能生物化学関連
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研究機関 | 旭川医科大学 |
研究代表者 |
山崎 和生 旭川医科大学, 医学部, 講師 (60241428)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | カルシウムポンプ / イオン輸送 / ナノディスク / 静電相互作用 / リン脂質 / 膜タンパク質 / タンパク質ー脂質相互作用 / 部位特異的変異 / タンパク質-脂質相互作用 / タンパク質-脂質間相互作用 / 静電的相互作用 / タンパクー脂質間相互作用 / 表面電荷 / 生体エネルギー変換 / タンパク質-脂質連関 |
研究成果の概要 |
筋小胞体カルシウムポンプを用いて、膜タンパク質の機能に対し一過的なタンパク質-脂質間の相互作用が及ぼす影響について調べた。その結果結晶構造で相互作用すると予想されていたArg324とリン脂質のリン酸基間の相互作用が、カルシウムポンプのカルシウム放出過程において、内向きのカルシウム親和性を決めるのに重要な役割を持っていることが明らかになった。またArg324は反応サイクル中で複数種類の脂質との間で相互作用の相手を入れ替えていることが分かった。生理的条件下でのカルシウムポンプの機能を完全に理解するためには、単一の脂質環境ではなく、複合脂質環境での振る舞いを調べることが不可欠であると結論付けられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
膜タンパク質は生命機能について知る上で、非常に重要なターゲットであるが、タンパク質と脂質両方の要因が絡むため問題が非常に複雑で取り扱いが難しい。今回の研究ではナノディスクにカルシウムポンプを組み込んだ標品を用いることにより、様々な脂質環境での酵素機能測定が容易となった。また結晶構造を基にターゲットとなるアミノ酸残基を絞り込むことができたため、部位特異的変異と組み合わせて焦点を絞った研究を行うことができた。得られた結果は、酵素反応サイクル中に特定のアミノ酸残基が相互作用する脂質の種類を変えるという予想していないものであり、脂質組成の重要性を浮き彫りにする意義深いものであった。
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