研究課題/領域番号 |
18K06378
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分45030:多様性生物学および分類学関連
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研究機関 | ふじのくに地球環境史ミュージアム (2020-2022) 京都大学 (2018-2019) |
研究代表者 |
岸田 拓士 ふじのくに地球環境史ミュージアム, 学芸課, 准教授 (40527892)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 種分化 / 海洋環境 / エラブウミヘビ類 / 小型鯨類 / 地理的分断 / 海棲羊膜類 / 集団ゲノミクス / ウミヘビ / 縄文貝塚 / 古代DNA / エラブウミヘビ / 遺伝子浸透 / 鯨類 / 海産羊膜類 / Kogia |
研究成果の概要 |
わずか8種しか存在せず、ほとんど種分化が見られないエラブウミヘビ類に関して、生息地の分断による地域固有種が誕生しても、広域に分布する近縁種と生息地が接触するとすぐに交雑によって遺伝的な再均一化が進行するため、種分化が抑制される。一方で、氷期による日本海の閉水化のような地史的なイベントが、海洋生物の種分化に重要な役割を果たしてきた。大型海洋動物は、その移動能力にもかかわらず、陸上動物よりも強い定住性を示す傾向にあり、この習性が海洋環境における種分化に重要な役割を果たしている。本研究では、こうした結果を複数の論文にまとめて投稿した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、明瞭な地理的分断が存在しない海洋環境における種分化のメカニズムの一端を明らかにした。特に、高い移動能力を持つにもかかわらず、少なくとも過去5000年に渡って複数種の小型鯨類の母系群の生息地が変わらない事実は、これらの種の保全を考える上で重要である。また、本研究では、ウミヘビを例として、形態が異なる地域個体群であっても、必ずしも別種に分けることが妥当ではなく、過去の種間交雑によって説明され得る例を示した。本結果は、生物の分類を考える上で重要な事例となることが期待される。
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