研究課題/領域番号 |
18K06414
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分45040:生態学および環境学関連
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研究機関 | 奈良教育大学 (2019-2021) 京都大学 (2018) |
研究代表者 |
村松 大輔 奈良教育大学, 自然環境教育センター, 特任准教授 (80635417)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | 雄間闘争 / ブラフ / いかさま / 騙し / シグナル / ディスプレイ / ハクセンシオマネキ / Austruca lactea / 野外実験 / 闘争 / 武器 / Uca lactea |
研究成果の概要 |
ハクセンシオマネキのオスは左右いずれかのハサミが巨大で、それを武器として戦うが、一部のオスは貧弱な再生型のハサミを持ち、直接的な闘争に弱い。本種の闘争を観察し、その勝敗に影響する要因を調べたところ、ハサミの大きい側が同じ闘争 (右対右・左対左) では、貧弱なハサミを持つオスの勝率が低いことが分かった。巨大ハサミのある側が同じだとハサミどうしを噛み合わせやすくなるため、貧弱なハサミを持つオスが引き下がりやすいものと考えられる。これは、貧弱なハサミを持つオスが闘争相手と自分の「利き手」を判断し、行動を変えていることを示している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
弱者には弱者なりの戦い方がある。本研究では、ハクセンシオマネキという小さなカニの闘争を研究することで、貧弱な武器を持つオスがどのように戦い、武器の弱さが露呈するのを防ぐのか、また武器であるハサミが破壊されるリスクを低減させるのかについて示した。さらに、本種のオスが自分自身と闘争相手の武器が左右いずれにあるのかを認識し、それに応じて行動を変化させることも示した。動物の「利き手」が勝敗に与える影響についてデータで示されるのは珍しく、闘争における左右性の意味を探るうえで重要な発見といえる。
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