研究課題/領域番号 |
18K06420
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分45040:生態学および環境学関連
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
山城 明日香 徳島大学, 大学院社会産業理工学研究部(生物資源産業学域), 徳島大学専門研究員 (80645565)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | カモシカ / 糞DNA / マイクロサテライト / 遺伝的多様性 / 遺伝的構造 / 集団構造 |
研究成果の概要 |
個体数が減少しつつある四国山地に生息するカモシカについて,糞DNAに着目し約10年間の遺伝的多様性の変化を解析した。9つのマイクロサテライト遺伝子座の解析の結果,個体数が減少し始めた2010年以降,アリル数,アレリックリッチネス,ヘテロ接合の観測値が徐々に低下していた。また,2020年は2010年に比べて,ヘテロ接合の観測値が有意に低下していた。近交係数は,2010年に負の値を示していたが2010年以降,正の値を示しホモ接合体の過剰を示した。これらの結果より,カモシカの個体数減少に伴い,遺伝的多様性の低下や近親交配が徐々に高まりつつ状況にあることが推測された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
大型野生動物集団の遺伝的研究は,組織サンプルの入手が困難なため広範囲でかつ長期的な調査は十分に行われていない。本研究は,カモシカの糞DNAに着目し約10年間の長期的な遺伝的多様性について解析した。研究の成果として,カモシカの個体数減少に伴い,遺伝的多様性が徐々に低下していることを明らかにした。本研究では,糞DNAを用いた調査の有効性を実証することができ,大型野生動物の保全において長期的な遺伝的モニタリングの重要性を提案する。
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