研究課題/領域番号 |
18K06424
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分45040:生態学および環境学関連
|
研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
中村 崇 琉球大学, 理学部, 准教授 (40404553)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
|
キーワード | サンゴ群集 / 白化 / 攪乱 / 琉球列島 / モニタリング / サンゴ白化 / フィールド調査 / サンゴ / 群集 |
研究成果の概要 |
本研究では、琉球列島全体を対象とし、屋久島、奄美大島、与論島、沖縄島、慶良間諸島、久米島、多良間島、石西礁湖を含む100地点を超える海域での潜水調査によって得られた詳細なサンゴ群集データを取得・解析した。各海域におけるサンゴ群集の現状を定量的に把握し、特徴を解析したところ、南琉球のサンゴ群集は、過去の攪乱による衰退状態から回復していない一方で、中琉球の島嶼では一定レベルの回復が起こっており、サンゴ群集レベルの南北格差が明確化している事などが判明した。また、比重分離法を用いて定砂中のマイクロプラスチック定量化を行ったところ、八重山、多良間、沖縄、慶良間海域間での差違が確認された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
温暖化影響などによって衰退が危惧されているサンゴ群集についての広域野外調査を実施した結果、南北に広がる琉球列島の南側である八重山諸島や多良間島周辺海域では、2016年ころに発生した大規模サンゴ白化によってサンゴ被度が著しく低下した後、5年が経過した時点で明確な回復傾向が見られない一方、沖縄島周辺の島嶼などでは、比較的サンゴ群集が維持され、増加傾向にあることなどが判明した。一連の研究により、今後温暖化傾向が続く中で、海水温度履歴が異なるサンゴ礁生物群集の維持や回復過程に今後南北間の格差が拡大する可能性が示唆された。これは国内のサンゴ礁生態系の保全を進めていくうえで重要な知見であるといえる。
|