研究課題/領域番号 |
18K06427
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分45040:生態学および環境学関連
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研究機関 | 大阪公立大学 (2022) 大阪市立大学 (2018-2021) |
研究代表者 |
太田 和孝 大阪公立大学, 大学院理学研究科, 客員研究員 (50527900)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 代替繁殖戦術 / なわばり雄 / スニーカー / 意思決定 / 繁殖 / 移動生態学 / 捕食 / 探索 / 情報利用 / 学習 / スニーキング / 魚類 |
研究成果の概要 |
海産ヘビギンポ科魚類ヘビギンポのスニーカーとなわばり雄の繁殖戦略について調べた。スニーカーはなわばり雄の行動をよく観察し、適切なタイミングで接近・停止を繰り返した。接近や逃避などの一連のスーキング行動内における移動はブラウン運動でよく説明され、この中には成功したら同じ場所を使い(学習)、失敗したら場所を変えるというtrial & errorの探索パターンが見出された。なわばり雄はスニーカーに対して後手の戦略をとった。つまり、パトロールにあまり時間を割かず、スニーカーの動きを検知して攻撃した。スニーカーの動きとなわばり雄の動きが互いに影響しあって各々の戦略が決定されているように思われる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
代替繁殖戦術はダーウィンの時代から知られる現象で、多くの分類群で観察される普遍的な生命現象です。本研究は、スニーカーが繁殖(スニーキング)に用いる行動や意思決定が捕食者や被食者に似るということを見出しました。これは、捕食・被食行動が代替繁殖戦術の進化の前適応になっているという可能性を指摘するものです。なぜ代替繁殖戦術が幅広い分類群で見つかるのか?という問いの一つの答えがこの前適応にあるのかもしれません。このような指摘はこれまで皆無であり、学術的に意義のある成果を得たと考えます。
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