研究課題/領域番号 |
18K06593
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47020:薬系分析および物理化学関連
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研究機関 | 浜松医科大学 |
研究代表者 |
清水 広介 浜松医科大学, 光尖端医学教育研究センター, 准教授 (30423841)
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研究分担者 |
浅井 知浩 静岡県立大学, 薬学部, 教授 (00381731)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 自己免疫疾患治療 / ドラッグデリバリーシステム / 自己抗原修飾リポソーム / 多発性硬化症 / 実験的自己免疫性脳脊髄炎 / 脾臓 / 抗原特異的T細胞 / 標的化DDS / 自己免疫疾患 / T細胞 / 再発寛解型 / フィンゴリモド / 神経免疫疾患 / リポソーム / 逆標的化 |
研究成果の概要 |
自己免疫疾患である多発性硬化症(MS)治療に向け、自己抗原認識免疫細胞を標的可能な自己抗原修飾リポソーム製剤を用いた新たな治療法を開発した。実際には、MSの原因抗原の一つであるMOG35-55をリポソーム表面に付与し、ドキソルビシンを内封したMOG-LipDOXを開発し、MSモデルである実験的自己免疫性脳脊髄炎(EAE)に対する治療効果を調べた。結果として、MOG-LipDOXの投与により脾臓におけるMOG35-55認識CD4陽性T細胞数が減少すること、脊髄における免疫細胞の浸潤抑制、さらにはEAEにより引き起こされる運動機能障害の臨床症状が強力かつ長期的に改善することを明らかとした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
多発性硬化症(MS)の現行の治療は、ステロイドや免疫抑制剤の投薬により症状を緩和させることで進行や再発を予防できるが根治はできず、また全身的な免疫抑制から生じる感染症発症などの重大な副作用が生じることもあるため問題となっている。本研究成果で確立した自己抗原認識免疫細胞を標的化するDDS戦略により、自己抗原認識T細胞を内封する薬物で直接障害することで自己抗原特異的な免疫反応を抑制し、臨床症状を強く抑えることができるこれまでの治療法とは一線を画す安全かつ有効な治療法を開発できたため、自己免疫疾患治療における新たな標的化DDS戦略の学術的意義、さらには新規MS治療法としての社会的意義は大きい。
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