研究課題/領域番号 |
18K06623
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47030:薬系衛生および生物化学関連
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
高須賀 俊輔 秋田大学, 医学系研究科, 助教 (90375262)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | INPP4B / がん抑制遺伝子 / PTEN / ホスホイノシタイド |
研究成果の概要 |
我々は、細胞、組織特異的にヒトINPP4B遺伝子を発現させることの出来る遺伝子改変マウスを創出し、発がんモデルマウスである肝特異的Pten遺伝子欠損マウスと交配することで、Pten遺伝子を欠損した肝細胞特異的にINPP4Bを代償的に高発現するマウスを作製した。その結果、Pten欠損による前がん病変である脂肪肝が、INPP4Bの発現により強く抑制されることが明らかとなった。この結果はPtenの欠損により異常に蓄積したホスファチジルイノシトール-3,4,5-三リン酸がINPP4Bにより分解されることで、INPP4BがPtenの機能を代替したものと考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
PTENは代表的ながん抑制遺伝子の一つである。我々はINPP4Bが、PTENと同じ基質を脱リン酸化することを見出し、PTENの機能をINPP4Bにより代替できる可能性に着目した。本研究において、新たに作製した条件付きINPP4B過剰発現マウスを用いることで、外来性のINPP4Bを発現が、Pten欠損による前がん病変(脂肪肝)の発症を抑制しうることがマウス個体レベルで初めて示された。この結果は、PTENの不活化により引き起こされるヒトのがんの発症や進展を、INPP4Bの人為的な活性化により抑制する可能性を示すものであり、INPP4Bを新たな創薬標的分子として提示するものである。
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