研究課題/領域番号 |
18K06630
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47030:薬系衛生および生物化学関連
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研究機関 | 東北医科薬科大学 |
研究代表者 |
久下 周佐 東北医科薬科大学, 薬学部, 教授 (50186376)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | BAG-1 / フェロトーシス / シスチントランスポーター / ヘムオキシゲナーゼー1 / がん細胞 / SLC7A11 / Ferroptosis / P53 / ROS感知 / xCT / eIF2α脱リン酸化 / eIF2αキナーゼ / リン酸化eIF2α脱リン酸化酵素 / ROS / ATF4 / eIF2alfa |
研究成果の概要 |
BAG-1はマウスの発生に必須で、高発現が抗がん剤治療の耐性になるなどの重要性が示されてきた。本研究では、BAG-1遺伝子改変マウスを新たに作成しその性状を解析した結果、これまでの報告と異なりBAG-1タンパク質はマウス発生と生存に必須ではないが、BAG-1欠失細胞はグルタチオンの枯渇による酸化ストレスに感受性を示すことを見出した。さらに、ヒトがん細胞のBAG-1を欠損させたところ、ヘムオキシゲナーゼ-1)の発現の制御に起因するフォロトーシス感受性になることを見出した。これらの結果からBAG-1は転写制御を介して酸化ストレス感受性およびフェロトーシスを制御する因子として機能すると考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでBag-1はマウス発生に必須な遺伝子として示されていた。本研究において新たに作製したBag-1欠失マウスは正常であるが、Bag-1欠失細胞は酸化ストレスの恒常性維持に寄与することを初めて示した。また、BAG-1の酸化ストレスとフェロトーシスの制御機構を示した。この知見はBAG-1による癌細胞の生存戦略の理解につながり、今後抗がん剤耐性癌細胞のBAG-1を阻害することで、BAG-1により抑制されるフェロトーシスを誘導する方法の有効性を示唆する知見を得た。BAG-1を負に制御できれば抗がん剤耐性化の回避など治療の選択肢を広げることができる。
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