研究課題/領域番号 |
18K06643
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47030:薬系衛生および生物化学関連
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
浅野 真司 立命館大学, 薬学部, 教授 (90167891)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | モエシン / 細胞骨格 / トランスポーター / 細胞内トラフィッキング / エンドサイトーシス / NKCC2 / 尿細管 / Na+, K+, 2Cl-トランスポーター / トラッフィキング / トラフィキング / ノックアウトマウス / 腎尿細管 / Gタンパク質 / Kチャネル |
研究成果の概要 |
腎臓の尿細管のヘンレループの太い上行脚に特異的に発現するNKCC2トランスポーターは、Na+とK+, Cl-を細胞内へと共輸送して、これら電解質の再吸収を行う。NKCC2は細胞膜表面で単体として存在するのではなく、アクチン結合タンパク質であるモエシンと結合して、細胞骨格と結合し、他の機能関連タンパク質と存在部位を共にし、協調的に働くことを見出した。モエシンは、細胞膜上のNKCC2と結合して、これのエンドサイトーシスを促進させることを発見した。その結果、モエシン欠損マウスでは電解質の再吸収が亢進して、尿量の減少、血液中のクロライド濃度の上昇が見られた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ヒトの腎臓では1日に180リットルもの血液の濾過を行うが、濾過後に腎尿細管での水や溶質の再吸収や分泌の過程を経て、最終的に約2リットルの尿が排出される。NKCC2と呼ばれるタンパク質は、腎臓の尿細管の中央部に位置する「ヘンレループの太い上行脚」と呼ばれる部分で働き、ミネラルを細胞内へと輸送して、体内に再吸収するという重要な働きをする。NKCC2はさまざまな形で機能調節を受けるが、その全貌は明らかでなかった。この研究では、NKCC2がモエシンというタンパク質を介して細胞の骨格と結合すること、モエシンの働きを得て、細胞膜から細胞内に取り込まれて働きを停止するという新しい機能調節機構を発見した。
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