研究課題/領域番号 |
18K06721
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47050:環境および天然医薬資源学関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
成川 佑次 慶應義塾大学, 薬学部(芝共立), 講師 (50348611)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 漢方処方 / 桔梗湯 / 五苓散 / 抗炎症活性 / 脂肪細胞分化 / 気道炎症 / 抗炎症 / 苓朮剤 |
研究成果の概要 |
漢方処方における生薬配合の意味を明らかにするために桔梗湯関連処方における抗炎症活性および五苓散における脂肪細胞分化に対する影響について解析を行った。桔梗湯関連処方においてはキキョウ量が増えるに従ってカンゾウの主成分であるグリチルリチン酸量が減少し、それに伴って抗炎症活性も減弱することが判明した。五苓散ではn-ヘキサン抽出物に脂肪細胞分化抑制活性が認められ、タクシャの成分が活性に寄与していた。特に11-deoxyalisol Bは脂肪細胞分化初期に働くC/EBPδの発現を顕著に抑制することが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
日本において漢方薬は原典となる医学書の記述に基づき個々の生薬の配合比はある程度決められている。しかし、その生薬の配合に関して科学的に検証した研究は少ない。桔梗湯はキキョウとカンゾウの2つの生薬から構成される漢方処方であるが、配合比を変え、キキョウの量は増加させることによって有効成分の減少や抗炎症活性が減弱し、標準的な配合比が最も高い活性を示した。五苓散についても脂溶性成分に脂肪細胞分化抑制活性があることから生薬の粉末を混合した散剤として服用する方がより効果的である可能性が示された。これらの知見は漢方処方の科学的理解につながるものと考えられる。
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