研究課題/領域番号 |
18K06802
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47060:医療薬学関連
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研究機関 | 鈴鹿医療科学大学 |
研究代表者 |
大井 一弥 鈴鹿医療科学大学, 薬学部, 教授 (40406369)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 乾燥皮膚 / 皮膚バリア機能 / マスト細胞 / コラーゲン / TSLP / 皮膚免疫 / 関節炎 / 非ステロイド性抗炎症薬 / 炎症 |
研究成果の概要 |
関節炎マウスにおいてマスト細胞の増殖がc-kit抗体により阻害され、乾燥皮膚への影響が確認できた。また、皮膚中のコラーゲンの減少、マスト細胞数の増加が抑制された。さらにTSLPや好中球、活性酸素などの因子が関わっていた。次いで樹状細胞の刺激により分化するTh2細胞およびTh17細胞で検討した。Th2阻害薬およびTh17阻害薬投与後、乾燥皮膚が改善された。Th2阻害薬を投与した関節炎マウスでは、非投与関節炎マウスよりIL-6、TNF-αが低下し、Th17阻害薬投与では皮膚中マスト細胞数が減少した。Th2細胞およびTh17細胞では、異なる機構で乾燥皮膚発現が誘導されることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
関節リウマチ患者において症例報告が散見される乾燥皮膚に着目した。関節炎においてマスト細胞が乾燥皮膚の誘導に関わる点については、すでに報告した消化器疾患モデルマウスでの現象と類似するが、TSLPやグルココルチコイド、樹状細胞などが関わる点については、関節炎特有の乾燥皮膚の誘導メカニズムであると考えられた。次に非ステロイド性抗炎症薬を関節炎マウスに投与することで、関節炎から誘導される乾燥皮膚が抑制されるかについて検討している。これらの知見も踏まえて、疾患によって乾燥皮膚の誘導メカニズムが異なる可能性が提示され、疾患ごとに適正な乾燥皮膚対策を講じることが可能な科学的根拠となるものと確信している。
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