研究課題/領域番号 |
18K06909
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分48030:薬理学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
三浦 浩一 九州大学, 医学研究院, 助教 (20360349)
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研究分担者 |
錦織 充広 福岡大学, 理学部, 助教 (00633645)
野尻 崇 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 研究所, 室長 (50570553)
熊添 基文 九州大学, 農学研究院, 学術研究員 (70737212)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | ナトリウム利尿ペプチド / Hippo経路 / 組織繊維化 / YAP / PAK4 / アクチン / ANP / 細胞骨格 / アクチン細胞骨格 / cGMP |
研究成果の概要 |
不死化内皮細胞SVECにANP受容体を安定発現させ、シグナル伝達経路の解析を行った。その結果、(1) ANPによるHippo経路の活性化に、セリンスレオニンキナーゼであるPAK4が必須であることを見出した。(2) ANP刺激により発現量が変動する遺伝子を解析したところ、組織繊維化に関与するCTGFだけでなく、CXCL10等の炎症関連因子の発現も強く抑制されることを見出した。(3) ANP受容体に結合するタンパク質の同定を行い、細胞骨格制御因子であるFilaminAを同定した。さらに、FilaminAがANP刺激によりリン酸化されること、また、Hippo経路の活性化に重要であることを見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ANPは心臓から分泌されるホルモンであり、その利尿作用により急性心不全の治療薬として臨床の現場で使用されている。一方Hippo経路の活性化は炎症や組織繊維化の抑制に関与すると考えられている。今回のANPによるHippo経路の活性化機構の解析はANPが急性心不全以外に抗炎症、抗繊維化治療薬として応用可能なことを示唆するものである。さらにANPの下流のシグナル分子であるPAK4やfilaminA等も新たなドラッグターゲットになりうると考えられる。またGC-Aを安定に発現させたSVEC細胞は極めて強くHippo経路を活性化するので、ANPに変わる低分子量化合物のスクリーニングに応用可能と考えられる。
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