研究課題/領域番号 |
18K06952
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49010:病態医化学関連
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
篠崎 昇平 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 非常勤講師 (40622626)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 糖尿病 / 一酸化窒素 / S-ニトロソ化 / インスリン抵抗性 / GSNOR / iNOS / 慢性炎症 |
研究成果の概要 |
組織特異的GSNORノックアウトマウスを用いた解析より、肝臓特異的GSNOR欠損マウスは全身のインスリン感受性が改善するのに対し、筋肉特異的GSNOR欠損マウスでは全身のインスリン抵抗性が高まることを明らかにした。GSNOR欠損マウスにインスリンクランプ法を実施し、インスリン負荷後に肝臓からのグルコース放出量が野生型と比較し有意に減っていた。しかしながら、薬剤によるGSNORの阻害では全身のインスリン感受性が低下した。GSNORには組織による役割の違いが存在し、肝臓では欠損することで全身のインスリン感受性を高めるが、筋肉では欠損していると抵抗性を高めることが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで知られていた炎症がインスリン抵抗性を惹起するという知見に対し、そのメカニズムの1つであるS-ニトロソ化について着目して解析を行った。本研究ではGSNORというS-ニトロソ化を還元する酵素の1つに注目し、その機能を明らかとすることで、2型糖尿病に対する新たな治療戦略を提唱することが可能となると考えた。本研究では、GSNORには組織特異的な役割がある点を明らかにし、さらにその結果より肝臓と筋肉では反対に働くことが示唆された。今後、組織特異的に作用する薬の開発が進めば、新たな糖尿病治療薬としての標的となり得る。より体への負担の少ない薬の開発へのヒントとなると思われる。
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