研究課題/領域番号 |
18K06981
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49020:人体病理学関連
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
吉岡 年明 秋田大学, 医学系研究科, 教授 (80302264)
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研究分担者 |
南條 博 秋田大学, 医学部附属病院, 准教授 (70250892)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 肝転移 / Heregulin / 肝細胞 / 大腸癌 / 大腸がん肝転移 / 分子標的療法 |
研究成果の概要 |
本研究では, 大腸癌肝転移において肝細胞が産生するHeregulin(HRG)に注目し, その発現と役割について, さらにHRG関連分子に対する新規分子標的療法の検討を目的とする. HRG産生は, ヒト大腸癌肝転移標本において88.7%で肝細胞に発現を認めた. ジメチルニトロソアミン投与による肝傷害では, 投与後1日目からmRNAの上昇と免疫組織染色で発現上昇を認めた. また, 各種サイトカインによる肝細胞傷害時には, HRGのmRNAが1.5倍ほど上昇し, HRG投与により肝細胞は増殖した. HRGのレセプターのHER3に対する新規抗体は, 癌細胞増殖やヌードマウス皮下の腫瘍増大を抑制した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
大腸癌の肝転移に関わる様々な分子が報告されているが, 大腸癌と転移先の肝臓の主な構成細胞である肝細胞との相互作用という面から転移のメカニズムを解明した報告は少ない. 本研究において, Heregulinはマウスの大腸癌肝転移巣のみならず, ヒトの大腸癌肝転移巣でも高頻度に癌周囲の肝細胞に発現が確認されたことから, ヒトでも同様のメカニズムが起こっていることが示された。HeregulinのレセプターであるHER3に対して新規に作製した抗体が, 大腸癌細胞の増殖を抑制しヌードマウス皮下に移植した大腸癌腫瘍の増大を抑制したことから, 治療に貢献できる可能性があり学術的, 社会的意義は高いと考える.
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