研究課題
基盤研究(C)
臓器線維症と癌間質線維化におけるに線維化の分子機序を調べるため、細胞運動を制御するGirdin遺伝子と間葉系幹細胞マーカーのMeflin遺伝子に着目して研究を進めた。Girdinのリン酸化部位に変異を導入したGirdin S1416AとGirdin Y1764/1798Fの変異マウスにて、臓器線維化モデルおよび癌間質線維化による解析を行ったが、有意な差はなかった。Meflin欠損マウスにて強皮症に類似した皮膚線維症の発症を見出した。腎臓において、Meflin陽性細胞はレニン産生細胞への分化と腎間質線維化に関わり、Meflin陽性細胞の存在がIgA腎症の予後不良因子となることが分かった。
本研究により、Meflin欠損マウスにはヒト疾患の強皮症に類似した皮膚線維症の病態が生じることが判明したことから、疾患モデルとしての有効利用が期待される。腎臓においてMeflin陽性細胞は血圧を制御するレニン産生細胞への分化を介して腎性高血圧へ関与すること、Mefliny陽性細胞の数がIgA腎症の予後不良因子となるとともに、腎間質線維症への関与することから、Meflin遺伝子が腎疾患における新たな治療ターゲットとなる可能性が期待される。
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すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (4件) (うち国際共著 3件、 査読あり 4件、 オープンアクセス 4件) 備考 (1件)
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