研究課題
基盤研究(C)
脳腫瘍の一つである神経膠芽腫における核酸代謝の意義について研究を行った。核酸の一つであるグアノシン三リン酸の合成酵素を阻害すると、神経膠芽腫細胞の増殖および腫瘍形成が抑制されることを見出した。さらに、その原因としてタンパク質を合成する機構であるリボソームの合成にあることを見出した。グアノシン三リン酸合成の阻害がリボソーム合成の阻害を通して核小体ストレスを引き起こすことを見出した。
本研究結果は、グアノシン三リン酸代謝が神経膠芽腫の治療における新たな標的となりうることを示唆している。グアノシン三リン酸代謝は神経膠芽腫細胞特異的に亢進している代謝であり、この代謝の阻害は正常細胞への影響が少ない。そのため、副作用の少ない治療法の確立へとつながることが期待できる。また、がん細胞におけるグアノシン三リン酸代謝と核小体活性のつながりを見出したという点で学術的に意義深い。
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すべて 国際共同研究 (3件) 雑誌論文 (5件) (うち国際共著 4件、 査読あり 5件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (12件) (うち招待講演 1件) 備考 (1件)
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