研究課題/領域番号 |
18K07311
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分50020:腫瘍診断および治療学関連
|
研究機関 | 国立医薬品食品衛生研究所 |
研究代表者 |
柴田 識人 国立医薬品食品衛生研究所, 生化学部, 室長 (30391973)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | 脱ユビキチン化酵素 / がん特異的融合タンパク質 / タンパク質分解 / がん / 融合キナーゼタンパク質 |
研究成果の概要 |
近年、様々ながんで融合タンパク質が報告されており、一部はがん化に関与している。本研究ではこうしたがん特異的融合タンパク質の少なくとも一部が脱ユビキチン化によってがん細胞内で安定に発現できること、がん特異的融合キナーゼタンパク質であるBCR-ABLの安定発現に脱ユビキチン化酵素USP25が関わること、さらにUSP25の発現抑制または薬物による酵素活性阻害によりBCR-ABLタンパク質発現の低下やBCR-ABL依存的ながん細胞の増殖を抑制させることを明らかにした。以上の結果より脱ユビキチン化酵素ががん特異的融合タンパク質に起因するがんの有望な創薬標的になり得ることが示唆された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、脱ユビキチン化酵素ががん特異的融合タンパク質を安定化している可能性を提起した。これはがん細胞ではその増殖に必要なタンパク質を安定発現させる機構が存在していることを明らかにした点で学術的な意義が大きい。また脱ユビキチン化酵素ががん特異的融合タンパク質の創薬標的になり得ることを示したことから、標的タンパク質自体の酵素活性阻害ではなく分解を誘導する医薬品開発の可能性を提示することになり、他の様々な標的タンパク質に対する分子標的治療薬の開発にも適用できる波及効果の高い創薬コンセプトであると言える。
|