研究課題/領域番号 |
18K07619
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52030:精神神経科学関連
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研究機関 | 愛知県医療療育総合センター発達障害研究所 |
研究代表者 |
乾 幸二 愛知県医療療育総合センター発達障害研究所, 障害システム研究部, 部長 (70262996)
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研究分担者 |
元村 英史 三重大学, 医学部附属病院, 講師 (10324534)
竹内 伸行 愛知医科大学, 医学部, 助教 (20740947)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | inhibition / prepulse / startle / EEG / プレパルス抑制 / ペアパルス抑制 / 変化関連脳活動 / 聴覚誘発脳電位 / 聴覚誘発電位 / 介在細胞 / てんかん / ASD / 脳波 / 脳磁図 / 発達障害 / 自閉症 / 抑制 / 自閉症スペクトラム / GABA |
研究成果の概要 |
聴覚誘発脳電位を指標としたペアパルス抑制(PPS)およびプレパルス抑制(PPI)の手法を確立しました。聴覚刺激を2回繰り返すと、1回目の刺激と比べて、2回目の刺激に対する脳反応は小さくなり、これをPPSといいます。1回目の刺激が、反応を起こさないほど非常に弱い場合でも2回目の刺激に対する脳反応は減弱し、これをPPIといいます。いずれも音を処理する脳回路の興奮性を、1回目の刺激が変化させた結果であり、この方法で回路の興奮性を調節する機能を検査することができます。この研究では、検査の方法を確立し、次いで、てんかんと発達障害でこれらの抑制が健常者と比べて弱くなっていることを発見しました。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
神経回路の出力は、興奮性活動と抑制性活動のバランスで決定しますが、後者は非侵襲的な観察が難しく、研究が進んでいません。統合失調症などの精神疾患、てんかん、発達障害等の疾患や病態で抑制機能の異常が推定されるものの、直接の検査方法がないため異常の有無を含めて詳細な異常の機序は不明のままです。本研究の手法は、通常の検査で使用される強度の音刺激のみを使用し、脳波を記録するだけで抑制性の回路調節を観察できるため、患者さんにも応用可能であり、そのような疾患でどのような調節に障害があるのかを調べる上で有用と考えられます。脳の反応を観察しており、神経伝達の抑制性調節を知ることにも貢献すると期待されます。
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