研究課題/領域番号 |
18K07764
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 奈良県立医科大学 |
研究代表者 |
菓子野 元郎 奈良県立医科大学, 医学部, 准教授 (00437287)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | VEGF / 活性酸素 / 放射線治療 / 細胞老化 / p53 / 酸化ストレス / 放射線抵抗性 / ミトコンドリア / エクソソーム / 放射線感受性 / 遅発性活性酸素 / 細胞外因子 / バイスタンダー効果 |
研究成果の概要 |
本研究において、がん細胞特異的な細胞外因子の中で放射線感受性に影響するものを探索した。その結果、ラットグリオーマC6細胞の培養において、培養3日間の培養上清に含まれるVEGFはミトコンドリア代謝を介してミトコンドリアROSを抑制し、放射線抵抗性に導くことが分かった。一方、培養上清におけるグルタミン酸枯渇状態は、放射線増感作用を示すことが分かった。これらの結果は、培養上清におけるサイトカイン分泌レベルとアミノ酸や糖代謝に関わる栄養因子の量の変動は、放射線感受性を左右する重要な治療効果改善のための標的因子であることを示唆している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
放射線治療による治療効果をより高くするためには、正常細胞とがん細胞の性質を理解し、正常細胞では放射線による障害を抑え、がん細胞では放射線による致死効果が高くなるような工夫が必要である。本研究で、細胞分泌性因子の中でVEGFががん細胞特異的な放射線抵抗性因子である可能性を示すことが出来た。この因子を標的とした放射線治療が有効となる可能性が高い。また栄養因子の影響もがん細胞では現れやすいことがわかった。このような基礎研究の結果が、将来の新しい放射線治療の開発に結びつくことを期待したい。
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