研究課題/領域番号 |
18K07867
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52050:胎児医学および小児成育学関連
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研究機関 | 旭川医科大学 |
研究代表者 |
鈴木 滋 旭川医科大学, 医学部, 講師 (80516394)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 新生児糖尿病 / 単一遺伝子糖尿病 / 分子基盤 / 遺伝子 / 血糖コントロール指標 |
研究実績の概要 |
1.6q24関連新生児一過性糖尿病の遺伝子型-表現型解析 6q24-TNDMと遺伝学的に診断した日本人32例の出生歴、糖尿病の経過および合併奇形について解析した。父性片親性ダイソミー(pUPD6)18例、非メチル化6q24重複10例(1例はtriplication)、メチル化消失(エピ変異)4例であった。6q24重複例のうち、4例において、TNDM既往のない父が6q24重複を有しており、うち2例は非メチル化6q24重複であった。エピ変異の原因となり得るZFP57遺伝子変異についても検討したが、病的バリアントは同定されなかった。本邦におけるエピ変異の割合が少ないことはZFP57遺伝子変異が認められないことに起因することが示唆された。さらに、6q24重複例においては、3コピー発現例が認められ、幼児期においても寛解が認められず、必ずしも乳児期に寛解しない可能性も示唆された。 2.Wolfram症候群の新規病的バリアント同定と診断指標についての検討 Wolfram症候群は新生児糖尿病の1つであるが、それ以降の年齢においても発症する。その早期診断指標については確立した指標がない。今回、幼児期に1B型糖尿病と診断された例において、膵島関連自己抗体陰性のため、遺伝子検査によりWFS1遺伝子に新規病的バリアントを同定した。眼底検査で視神経萎縮が認められて、インスリン分泌残存の1B型糖尿病では、早期の眼底検査が本症の診断確率を上げる可能性を提案した。 3. HNF4A遺伝子異常による糖尿病への新たな治療の可能性 HNF4A遺伝子変異による糖尿病の治療の第一選択は、スルホニルウレアであるが、治療不応になる例も少なからず報告され、セカンドライン治療については確立したものがない。今回、追加治療としてSGLT2阻害薬が有効である可能性を、インスリン分泌の検討を合わせ報告した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
新生児糖尿病臨床診断基準の作成に関し、対照となる一過性高血糖患者の症例数が不十分であり、症例を蓄積中である。 新生児糖尿病の予後調査について、フォロー状況の確認に時間を要している。
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今後の研究の推進方策 |
原因不明症例に対し、既知責任遺伝子を含む68遺伝子を搭載したパネルおよび膵β細胞機能に関わる65遺伝子を搭載した2つのパネルを用いて、targeted next generation sequencingを行う。また病原性不明変異の意義について家系解析および基礎実験により検討していく。 網羅的パネル解析で遺伝学的に新生児糖尿病と確定した症例と、それ以外の未熟児における一過性高血糖について、血糖コントロールマーカーやC-ペプチド、インスリン値、発症時期を検討し、両者を鑑別するカットオフ値の設定を行う。 これまで解析を行った症例の予後調査を行い、原因遺伝子毎の臨床像を明らかにし診断、治療指針を提案する。また、我々の検討から非メチル化6q24のコピー数増加が必ずしも糖尿病を来さない可能性が示唆され、この遺伝性についても検討していく。
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