研究課題
基盤研究(C)
1. 基礎研究:頸動脈結紮にて誘導された内膜肥厚はCD271遺伝子機能欠損モデルにおいて増加した。CD271遺伝子機能欠損モデルに形成された内膜内のアポトーシスは減少した。CD271陽性細胞は骨髄由来である可能性が示唆された。2. 臨床研究:末梢血CD271陽性細胞数は、急性冠症候群(ACS)発症3日目には発症0日目に比べて1.5倍増加した。9ヶ月目のプラーク容積変化率は、ACS発症0日目のCD271陽性細胞数と逆相関した。また多変量解析の結果、ACS発症0日目のCD271陽性細胞数は9ヶ月目の非責任病変のプラーク容積変化率の負の予測因子であった。
本研究によって、骨髄由来の末梢血白血球中のCD271が動脈硬化の病態生理に関与する可能性が示された。また急性冠症候群患者の冠動脈予後を発症時に予測する新規バイオマーカーとなる可能性が示された。将来的には新しい抗動脈硬化治療(CD271陽性細胞動員・補充治療など)の研究開発への波及効果が期待される。
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