研究課題/領域番号 |
18K08167
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53030:呼吸器内科学関連
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研究機関 | 山梨大学 (2019-2022) 東北大学 (2018) |
研究代表者 |
兼平 雅彦 山梨大学, 大学院総合研究部, 准教授 (90374941)
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研究分担者 |
大河内 眞也 東北大学, 事業支援機構, 講師 (40375035)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | リゾホスファチジン酸 / 慢性閉塞性肺疾患 / 加齢 / 細胞老化 / 呼吸器 / オルガノイド / COPD / 肺幹細胞 / 呼吸器疾患 |
研究成果の概要 |
リゾホスファチジン酸受容体の1つであるLPAR3の遺伝子欠損マウス(LPAR3-/-)は、野生型(WT)に比べて、慢性閉塞性肺疾患(COPD)の特徴の一つである肺コンプライアンスの上昇を認めた。また、LPAR3-/-より回収した気管支肺胞前駆細胞のオルガノイド形成能は、WTマウスに比べて有意に低かった。一方で、オルガノイド形成の後に評価したI型、II型肺胞上皮細胞への分化能は、LPAR3-/-、WTいずれもほぼ同等であった。このことから、LPAR3-/-の気管支肺胞前駆細胞は、WTマウスに比べてステムネス、特に自己複製能を喪失していることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、脂質メディエーターの一種であるリゾホスファチジン酸によるシグナル、特にLPAR3を介したシグナルが、肺の組織幹細胞(気管支肺胞前駆細胞)を細胞老化から保護し、ステムネスを維持していることが示唆された。この結果は、リゾホスファチジン酸による肺の恒常性維持という新しい概念を提唱するものであり、その学術的意義は大きいと思われる。また、現在明確な治療法がない慢性閉塞性肺疾患(COPD)の新たな治療法の突破口となりうる点で、社会的意義も同様に大きいと思われる。
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