研究課題
基盤研究(C)
アトピー性皮膚炎におけるS100 fused-type蛋白質のバリア形成における関与を網羅的に解析した。IL-4、IL-13を添加した3次元培養皮膚ではFLG、FLG2の発現量は有意に減少し、HRNR、RPTN、TCHHの発現量は有意に増加した。またフィラグリンの発現を抑制し、分化を誘導した培養表皮角化細胞ではCRNN、TCHHL1の発現が有意に減少し、FLG2、HRNR、TCHHの発現が有意に増加していた。このことから皮膚のバリア形成への関与が推測されているS100 fused-type蛋白質群間でもその発現調節が異なっていることや機能的な差異が存在する可能性が示唆された。
本研究の特色はFLGとそれに類似するS100 fused-type蛋白質群の全ての分子の機能解析を同時に行ったことにある。これにより各分子の皮膚の組織構築への関与を比較検討することが可能となり、ヒト表皮角化細胞を用いた3次元皮膚モデルの解析により、ヒト皮膚における各分子の機能と疾患との関連を直接解明できる。本研究で皮膚のバリア形成において重要な役割を担い、さらにアトピー性皮膚炎と関連しうる分子が同定されつつある。さらに研究が進展すればアトピー性皮膚炎の病態解明のみならず新規治療法の開発にもつながる可能性があり、臨床医学において大きな意味を持つといえる。
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すべて 雑誌論文 (17件) (うち国際共著 1件、 査読あり 17件、 オープンアクセス 9件) 学会発表 (4件) (うち国際学会 2件、 招待講演 1件)
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