研究課題/領域番号 |
18K08291
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53050:皮膚科学関連
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研究機関 | 大阪大学 (2020) 筑波大学 (2018-2019) |
研究代表者 |
細川 玲 (渡辺玲) 大阪大学, 医学系研究科, 寄附講座准教授 (60463866)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2018年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 皮膚resident memory T細胞 / 加齢 / 加齢変化 / 皮膚T細胞 |
研究成果の概要 |
本研究では、ヒト皮膚の免疫応答が加齢によってどのように変化するか検証した。様々な年齢層の個体より手術後余剰皮膚検体、血液検体を採取し解析した。皮膚T細胞の多様性が高齢者において、我々の検討系では約2倍保たれやすいことが分かった。また、黄色ブドウ球菌、カンジダといった皮膚感染が生じやすい病原体に対するT細胞応答を比較したところ、高齢者血中T細胞において炎症性サイトカインIL-17の産生が低下したが、皮膚T細胞は加齢によっても抗原応答性IL-17産生を保ち続けていた。従って、ヒト皮膚T細胞は、血中T細胞より長期生存して多様性を維持し、抗原応答能を呈するポテンシャルを保ち続けることが判明した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
日本は未曽有の高齢化社会を迎え、高齢化に伴い生じる重篤な感染症の頻度が上がり、医療資源の圧迫につながっている。本研究で得られた成果から、皮膚T細胞が特に感染症に対する正常な応答を行うポテンシャルを保ち、また、血中T細胞より様々な抗原に応答できる多様性を維持し続けていることが分かり、これらのT細胞の正常な機能発揮を促す手法を確立することで、皮膚を介した感染症の予防に役立てることができる他、肺、腸といった他の感染を生じやすい組織にその手法を応用できる可能性がある。
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