研究課題/領域番号 |
18K08309
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53050:皮膚科学関連
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研究機関 | 京都大学 (2019-2020) 慶應義塾大学 (2018) |
研究代表者 |
谷口 智憲 京都大学, 医学研究科, 特定講師 (40424163)
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研究分担者 |
河上 裕 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 特任教授 (50161287)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 悪性黒色腫 / beta-catenin / がん免疫療法 / β-カテニン / メラノーマ |
研究成果の概要 |
抗PD-1抗体は悪性黒色腫で優れた臨床効果を示したが、単独使用では不十分で、併用療法の開発とバイオマーカーの探索が必要である。研究代表者は以前、悪性黒色腫で活性化しているβ-catenin経路が、免疫抑制分子を産生させ免疫抑制を誘導している事を示した。本研究では、β-cateninの間接的阻害剤として用いた脂肪酸代謝阻害薬が、抗腫瘍免疫応答を増強できる事、そのメカニズムの一つとして、がん細胞のβ-catenin経路に作用し、ケモカイン産生を増強しているている事、さらに、T細胞などの免疫細胞にも直接活性化作用がある事を示した。本阻害薬は、抗PD-1抗体の併用薬として有用であることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
悪性黒色腫において、抗PD-1抗体などの免疫チェックポイント阻害薬は、優れた臨床効果を示したが、単独使用では不十分で、併用療法の開発とバイオマーカーの探索が必要である。本研究では、脂質代謝を標的とした阻害薬を用いて、抗PD-1抗体の治療効果を増強できることを示した。このような作用はこれまでに報告がなく、学術的に新規のものである。また、本分子を標的とした治療薬は、既に高脂血症などの脂質代謝疾患の治療薬として、臨床試験が行われ安全性が確認されている物も多い。そのため、抗PD-1抗体との併用療法の開発もより早く実施できる可能性があり、臨床的、社会的にも価値がある。
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