研究課題/領域番号 |
18K08445
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54030:感染症内科学関連
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研究機関 | 岩手医科大学 |
研究代表者 |
吉野 直人 岩手医科大学, 医学部, 特任准教授 (20372881)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | アジュバント / 粘膜免疫 / ワクチン / 糖型界面活性剤 / インフルエンザ |
研究成果の概要 |
本研究では食品添加物として用いられているサフラン色素の成分であるクロシンの粘膜アジュバント作用を検討した。全粒子不活化インフルエンザウイルスとクロシンを経鼻免疫すると気管洗浄液中のIgA抗体価の上昇、ウイルス感染後の体重減少の抑制および気管洗浄液中のウイルス量減少が観察された。インフルエンザ流行期間で免疫が維持されているかを確認するため最終免疫から30週の間隔を開けてウイルスを接種しても効果が認められた。クロシンはインフルエンザウイルス感染に対して有効な粘膜免疫を誘導できる粘膜アジュバントであった。クロシン添加経鼻インフルエンザワクチンは安全かつ有効な新規ワクチンになり得る可能性が示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
インフルエンザは急性の呼吸器感染症で、世界中で流行がみられている。ワクチン接種が行われているわが国でも毎年冬季を中心に多数の患者発生と高齢者の超過死亡、インフルエンザ脳症に代表される乳幼児合併症等がみられている。多くの臨床および基礎研究者は現行のインフルエンザHAワクチンの限界を指摘している。アジュバント添加経鼻ワクチンはこれらの限界を克服する可能性を有している。本研究の学術的意義は、基礎研究においてクロシン添加経鼻インフルエンザワクチンが安全かつ有効な新規ワクチンになりえる可能性を示したことであり、将来の臨床応用への第一歩となる研究である。
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