研究課題/領域番号 |
18K08469
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54040:代謝および内分泌学関連
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研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
和田 努 富山大学, 学術研究部薬学・和漢系, 講師 (00419334)
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研究分担者 |
笹岡 利安 富山大学, 学術研究部薬学・和漢系, 教授 (00272906)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | PDGF / VEGF / SDF1 / 血管新生 / 脂肪組織 / 肥満 / エネルギー代謝 |
研究成果の概要 |
肥満に伴う内臓脂肪の肥大化進展に重要な血管新生を促進する因子としてPDGFの重要性を報告してきた。本研究ではそのメカニズムとして、肥満に伴い内臓脂肪組織に浸潤するマクロファージがPDGFを産生すること、その機序としてマクロファージの解糖系代謝と高血糖の重要性、並びにその分子機構を明らかにした。さらに、肥満マウスの全身の組織を解析し、肥満に伴い脂肪組織でのみ特徴的に増加する血管因子SDF1を見出した。肥満病態でのSDF1とPDGFによる血管新生制御機構を明らかにすることで、血管新生を介した新たな肥満進展機構が明らかとなった。本知見は新たな肥満病態改善治療の可能性を開く知見である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
内臓脂肪組織の進展は慢性炎症を引き起こし、インスリン抵抗性病態により糖尿病、脂質異常症、高血圧などの様々な疾患の基盤病態を誘導する。脂肪組織の肥大化には、増大した組織を維持する血管新生の進展が不可欠であり、その機序の解明は肥満の抑制による新たな治療法として有用である。本研究では、肥満で脂肪組織に動員されるマクロファージが血管新生因子PDGFを産生することとその分子機構を明らかにした。さらにPDGFによる血管新生を阻害する因子としてSDF1を同定した。肥満の脂肪組織では、SDF1を分解するDPP4の増加によりPDGFによる血管新生が強く誘導され肥満が加速することを、新たな肥満病態として解明した。
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