研究課題/領域番号 |
18K08532
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54040:代謝および内分泌学関連
|
研究機関 | 順天堂大学 (2022) 国際医療福祉大学 (2020-2021) 福岡大学 (2018-2019) |
研究代表者 |
野見山 崇 順天堂大学, 医学部, 教授 (10532559)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
|
キーワード | 糖尿病 / 前立腺癌 / GLP-1 / 細胞周期 / GLP-1受容体 / メトホルミン / 乳癌 / GLP-1受容体作動薬 / 癌 / Cancer / Cell cycle / SKP2 / p27Kip1 |
研究成果の概要 |
我々は、前立腺がんの進行とGLP-1受容体発現の相関を検証するとともに、レンチウイルス・ベクターを用いてGLP-1受容体を強制発現した際の前立腺癌増大への影響を検討した。ヒト前立腺がん組織におけるGLP-1受容体の発現は、Gleasonスコア進行度と逆相関した。レンチウイルス・ベクターでGLP-1受容体を前立腺癌細胞株に強制発現すると、細胞増殖がin vivo, in vitroで有意に抑制され、GLP-1シグナルがSKP2の発現を抑制し、p27Kip1の発現が上昇することで、細胞周期を抑制していることが解明された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
糖尿病治療の目標は患者の寿命の延長とQOLの確保にある。わが国の糖尿病患者の死因第1位が癌であることを鑑みるに、癌の発症進展を抑制する糖尿病診療を行うかが、患者の寿命を延長する糖尿病診療をするかということに言い換えることも過言ではない。しかし、糖尿病治療薬の癌に対する影響の研究は、世界的にもまだ途に就いたばかりである。本研究はGLP-1シグナルが、前立腺癌の進行抑制に作用することを確証した貴重な研究であり、GLP-1やその受容体発現が前立腺癌の治療や予後予測の一助になる可能性を示唆した重要な研究と言える。今後臨床研究へと発展する可能性があり、また他の癌腫でも検証されることに期待が持てる。
|