研究課題/領域番号 |
18K08550
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55010:外科学一般および小児外科学関連
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研究機関 | 埼玉医科大学 |
研究代表者 |
井上 成一朗 埼玉医科大学, 医学部, 准教授 (70431690)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | neuroblastoma / 免疫チェックポイント阻害 / dendritic cell / tumor infiltrating cell / ADCP / 神経芽腫 / 腫瘍浸潤リンパ球 / 腫瘍浸潤樹状細胞 / 小児神経芽腫 / 腫瘍免疫 / 自然免疫 / 免疫チェックポイント遮断 / マウス神経芽腫モデル / 神経芽細胞腫 / 腫瘍免疫学 / 免疫療法 / chemoimmunotherapy / 免疫checkpoint遮断 |
研究成果の概要 |
マウス神経芽腫モデルを用いて抗PD-1・PD-L1抗体を用いた免疫阻害療法の効果を検討した。皮下に接種した神経芽腫の腫瘍結節造成は両抗体の共投与により著明に抑制された。その際、腫瘍細胞表面のPD-L1抗原発現は抑制されていた。さらに腫瘍結節にはCD8+リンパ球、CD11c+MHC II+活性化樹状細胞の浸潤が促進された。混合培養実験では抗PD-L1抗体の作用が貪食細胞の腫瘍細胞貪食を促進することが示された。この際に腫瘍増殖を促進するmyeloid系CD11b+Gr-1+細胞は抗体投与の影響を受けていないことが判明した。神経芽腫の免疫チェックポイント阻害は新たな免疫療法となり得ることが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
難治性進行小児神経芽腫に対する新たな免疫療法として、抗PD-1抗体PD-L1抗体の同時投与は抗腫瘍効果を示すことを確認し、pre clinical dataとして提供することができた。さらにこの抗体治療の効果のメカニズムには腫瘍に浸潤するリンパ球と貪食細胞が関与し、Antigen dependent cell phagocytosisの効果が有効に働いていることが示唆された。これらの結果は神経芽腫に対する新たな免疫治療の可能性を提示しながら、さらに腫瘍免疫学という基礎医学領域における新たな知見を示すことができた。これは腫瘍免疫学に関する発展に大きく貢献できる可能性があり意義が大きい。
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