研究課題/領域番号 |
18K08696
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
大塚 英郎 東北大学, 大学病院, 講師 (50451563)
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研究分担者 |
深瀬 耕二 東北大学, 医学系研究科, 大学院非常勤講師 (00578677)
元井 冬彦 東北大学, 医学系研究科, 准教授 (30343057)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | LRRFIP1 / 膵癌 / Wnt signal / EMT / gemcitabine / JNK / 抗癌剤感受性 / 癌微小環境 |
研究成果の概要 |
Wnt signalのactivatorとして膵癌細胞の上皮間葉移行に機能するLRRFIP1の機能解析、特に抗癌剤の感受性、殺細胞効果への関与について検討を行なった。膵癌細胞のLRRFIP1の発現を抑制させることで、ゲムシタビン投与時のJNKのリン酸化が亢進、アポトーシスが強く促進され、感受性が増強した。LRRFIP1の発現が膵癌のゲムシタビン感受性に関与することを示した報告はなく、新たな知見が得られた。また、JNKのリン酸化亢進には、JNK/SAPKシグナルの活性化が深く関与していることが示され、上皮間葉移行による抗癌剤耐性獲得メカニズムとしても重要である可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、膵癌細胞においてLRRFIP1の発現を抑制することによりゲムシタビン抗癌剤感受性が増強することを解明した。LRRFIP1発現抑制癌細胞ではJNK/SAPKシグナルの活性化が亢進していたことから、そのシグナルを制御することでゲムシタビン感受性に深く関与していると考えられた。LRRFIP1の発現、機能亢進はEMTの制御に深く関与することから、癌微小環境下におけるその発現量の変化が、抗癌剤感受性に影響している可能性が示唆される。癌微小環境下におけるLRRFIP1の発現制御、EMTの制御と抗癌剤感受性についてさらに詳細に解明することで、新たな分子標的治療開発など臨床応用が期待される。
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