研究課題/領域番号 |
18K08898
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55060:救急医学関連
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研究機関 | 埼玉医科大学 |
研究代表者 |
小野川 傑 埼玉医科大学, 保健医療学部, 教授 (90224287)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 敗血症 / 急性炎症 / IL6 signaling / 臓器障害 / 低体温 / 肺障害 / IL-6 signaling / 臓器保護 |
研究成果の概要 |
盲腸結紮穿孔(CLP)による敗血症マウスを用いて、IL6 signalingを利用した臓器保護の可能性を検討した。マウスは術後24時間で約40%が35℃以下であった。IL6 signaling遮断のためのgp130投与(gp130群)により、中等度低体温の割合が増加した。そこでIL6Rを投与(IL6R群)したところ、予想通り低体温を示さなかった。術後24時間のLDは術前と比べ4倍以上の増加に対して、IL6R群では1.5倍の増加に抑えられた。肺ではSP-DとMMP-9は、IL6R群が最も低値を示した。 以上より、敗血症侵襲下のIL6 signalingは、保護的役割をもつことが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今回の研究結果は、敗血症という急激な侵襲下における生理的なIL6 signalingが体温維持、さらには臓器保護においてかかせないものであることを示唆している。また、生理的なIL6 signalingが不足することにより臓器障害が悪化する可能性も推測された。IL6 signalingは関節リウマチのような慢性的な炎症反応においては遮断することが望ましいが、敗血症のような急激な炎症反応においては、宿主応答の制御の標的として重要な候補になりえることを明らかにできた。
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