研究課題/領域番号 |
18K08912
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55060:救急医学関連
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
佐藤 康次 金沢大学, 附属病院, 講師 (20613962)
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研究分担者 |
谷口 巧 金沢大学, 医学系, 教授 (30301196)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2018年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 人工呼吸 / コミュニケーション / 苦痛緩和 / 人工呼吸管理 / ストレス |
研究実績の概要 |
本研究では集中治療室で人工呼吸療法を受けているため発声ができない患者とのコミュニケーションを促進すること,重症患者の苦痛,精神ストレスの客観的な評価方法の確立と,緩和を目的として①人工呼吸器患者と人工喉頭を取り入れたコミュニケーションの有用性に関する調査, ②集中治療室で治療を受ける重症患者の苦痛,精神ストレス,不眠と唾液ストレスバイオマーカーとの関連性を調査している。 ①の課題については,人工呼吸を装着し体力が十分回復していない状況であっても,僅かなトレーニングで効果的に人工喉頭が使用できるように,日本語の発声し易い音節や単語を詳細に調査し研究報告を行なった。また人工喉頭を使用するためのトレーニングが音声明瞭度に与える影響を調査し研究報告を行なった。特に経口気管挿管患者よりも気管切開患者において人工喉頭を用いたコミュニケーションは有用であり,その音声明瞭度,患者満足度を評価した。また人工喉頭単独ではなく,カフ上発声法と組み合わせることにより,より良い音声明瞭度を得ることが可能であったため,症例を蓄積し報告を行なった。現在,人工呼吸器患者とのコミュニケーションアルゴリズムを作成し,患者ごとに最適な方法を選択できるよう調査を継続している。 ②に関しては重症患者が経験する苦痛,ストレスとされている口渇につき観察研究を行い,長時間にわたり認める患者はICU滞在中のせん妄発症と関連があることを明らかにした。加えて人工呼吸や酸素投与による口腔内乾燥と口渇との関連性について観察研究を行なった。また不眠が唾液ストレスバイオマーカーに与える影響について,現在データ収集と関連性についての解析を行っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当該年に行うべき課題について,症例数が予想通り集まっていないため目標数達成まで時間がかかっている。
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今後の研究の推進方策 |
人工呼吸器を装着するような重症患者は易疲労や抑うつ傾向にあり,コミュニケーションをとることに対し積極的になれない状況も多い。また筋力低下のため人工喉頭のようなデバイスすら自らの手で持てない患者も多い。そのような患者に対してはできるだけ簡便な方法をとることが望ましく,現在新たな音声発声デバイスの開発を検討している。
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