研究課題/領域番号 |
18K08959
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56010:脳神経外科学関連
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
大熊 洋揮 弘前大学, 医学研究科, 教授 (40211099)
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研究分担者 |
奈良岡 征都 弘前大学, 医学部附属病院, 講師 (10455751)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | くも膜下出血 / 脳動脈瘤 / 急性期脳損傷 / 急性脳損傷 |
研究成果の概要 |
動物実験と臨床研究を並行して施行した。 1)動物実験:ラットくも膜下出血モデルを用い、抗酸化ストレス剤であるエダラボン投与の効果を検討した。頭蓋内圧亢進および血腫強度に相関して、神経細胞アポトーシス、脳浮腫、脳内微小循環系の内皮細胞アポトーシス、脳内微小血栓がみられたが、エダラボンの投与によりこれらがいずれも軽減した。2)臨床研究 :脳動脈瘤性くも膜下出血重症例の急性期手術において、術中採取された脳組織、術前後に行ったMRI、脳血管撮影を用いて分析した。対象の7例全例で脳微小循環障害の存在が確認され、MRI上の脳浮腫、脳組織標本での神経細胞アポトーシスとの相関がみられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
重症くも膜下出血の予後は極めて不良であり、その改善は重要な課題である。今回の検討で、動物実験、臨床例ともに、くも膜下出血急性期には、神経細胞アポトーシス、脳浮腫、脳微小循環障害などが生じ病態悪化の中核をなしていることが確認された。そして、動物実験で抗酸化ストレス剤の投与によりこうした病態が改善することが確認できた。以上から、臨床例においても病態の改善には抗酸化ストレス剤の投与が有効であると推定された。これらをもとに今後同剤の効果を検討することが有用と判断された。そして将来的に重症くも膜下出血の予後が改善することが可能になれば極めて大きな社会的意義を有すると考えられる。
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