研究課題/領域番号 |
18K09222
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56040:産婦人科学関連
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
寺内 公一 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 寄附講座教授 (90361708)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2018年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 更年期障害 / 更年期症状 / うつ病 / うつ症状 / 酸化ストレス / 更年期うつ症状 |
研究実績の概要 |
閉経女性のモデルとしてICRマウスの卵巣を9週令で摘出し、2週間後に強制水泳試験によりうつ病様行動を評価するとともに、血液中の酸化ストレスマーカーにより評価した酸化ストレス状態との関連性について検討した。また、うつ病の発症に関連する血清マーカーの変動についても検討した。その結果、卵巣摘出により強制水泳試験により評価されるうつ病様行動が増加することを確認したが、一方でこれらの症状の変化と酸化ストレスマーカー・抗酸化力・うつ病血清マーカーの変化とは単純には相関していなかった。次に卵巣摘出後に3週間にわたり拘束を加え、増加する外的ストレスが卵巣摘出に伴ううつ病様行動・酸化ストレスマーカー・うつ病血清マーカーの変動に影響を与えるか否かについての検討を行った。その結果、現時点では以下の結果を得ている。 ①卵巣摘出後2週間の時点では、うつ病様行動の増加は見られない。②エストロジェン低下後の急性期には一過性に抗酸化力が増大することにより、酸化ストレスはむしろ抑制される。この時期にはストレスタンパク質の産生も低下する。③卵巣摘出後5週間の時点では、副腎皮質ホルモンの産生が亢進し、酸化ストレスの増大とうつ病様行動の増加が見られる。④卵巣未摘出・慢性ストレス負荷群では、副腎皮質ホルモンやストレスタンパク質の産生が亢進する。抗酸化力が低下して酸化ストレスは増大し、うつ病量行動が増加する。⑤卵巣摘出・散発的ストレス負荷群では、副腎皮質ホルモン産生が低下し、抗酸化力の増大・酸化ストレスの低下・うつ病様行動の減少が見られる。 これらの知見より、卵巣摘出マウスでは軽度のストレスによりむしろ抗酸化力が増加し、酸化ストレスの増大を防ぎ、うつ病様行動を減少させているのではないかと考え、さらなる検討を行う予定であったが、新型コロナウイルス感染症の蔓延により研究活動の再編成を余儀なくされ、研究計画を中止するに至った。
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