研究課題/領域番号 |
18K09311
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
川嵜 洋平 秋田大学, 医学部附属病院, 講師 (00644072)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | LAT1 / CD98 / 放射線抵抗性 / 頭頸部扁平上皮癌 / LAT-1 / CD98hc / 癌幹細胞 / CD44v9 / 放射線耐性 |
研究成果の概要 |
CD98は重鎖と軽鎖からなる膜タンパクである。CD98重鎖の過剰発現は、様々な癌で予後不良因子であることがわかっている。我々は、頭頸部扁平上皮癌においてCD98重鎖が癌幹細胞のマーカーであることを報告した。一方でCD98軽鎖はアミノ酸トランスポーターであり、癌細胞にはLAT1が特異的に発現している事が解明されはじめている。頭頸部扁平上皮癌ではその働きは明らかでない。我々はLAT1陽性細胞が悪性度に関与し、治療抵抗性に寄与している事を明らかにした。そして、CD98軽鎖を阻害することによって癌幹細胞を死滅できる可能性を示唆した。癌幹細胞マーカーであるCD44v9との関連を調べていく。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
頭頸部扁平上皮癌のCD98軽鎖であるLAT1は悪性度に関与し、臨床検体からもLAT1の発現が高い群は予後不良であることが明らかとなった。特に、放射線化学療法に対しては顕著に抵抗性があることがわかった。LAT1の阻害薬JPH203によって、頭頸部扁平上皮癌の通常株や放射線耐性株の働きが大きく抑えられた事は大きな発見である。今後、LAT1の発現が高い頭頸部扁平上皮癌や再発症例に対して、LAT1を阻害するという治療の開発につながると思われる。元々予後不良である頭頸部扁平上皮癌の予後改善を目指せる新規治療法につながるとして、大きな学術的、社会的意義がある。
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