原因診断に基づく人工聴覚器の使い分け指針の確立に関する研究

• 研究課題/領域番号: 18K09374
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 基金
• 応募区分: 一般
• 審査区分: 小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
• 研究機関: 国際医療福祉大学
• 研究代表者: 岩崎 聡 国際医療福祉大学, 医学部, 教授 (00232653)
• 研究期間 (年度): 2018-04-01 – 2022-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2021年度)
• 配分額: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円); 2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円); 2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円); 2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
• キーワード: 人工内耳 / 難聴遺伝子検査 / 包括的解析 / 人工中耳 / 難聴遺伝子診断 / 補聴器 / 前庭機能検査 / 一側難聴 / 言語習得前失聴 / 先天性 / 思春期 / 語音聴取 / 人工聴覚器 / 適応基準 / 遺伝子診断 / 遺伝子解析

研究成果の概要

人工内耳症例における遺伝的背景を検討した結果、これまでの報告同様、多くの患者に遺伝子が関与していることが明らかになった。特に言語習得前発症症例においては原因遺伝子変異の同定率が高く、遺伝学的検査は正確な診断に基づく治療を進める上で必須の検査であることが再確認された。また、遺伝学的検査によって原因が特定され内耳に原因があることが確認された症例については人工内耳によって良好な術後成績が得られる可能性が高く、治療法の選択において有用な情報となると考えられた。

研究成果の学術的意義や社会的意義

人工内耳症例における遺伝的背景を検討した結果、多くの患者に遺伝子が関与していることが明らかになった。特に言語習得前発症症例においては原因遺伝子変異の同定率が高く、遺伝学的検査は正確な診断に基づく治療を進める上で必須の検査であることが再確認された。また、遺伝学的検査によって原因が特定され内耳に原因があることが確認された症例については人工内耳によって良好な術後成績が得られる可能性が高く、治療法の選択において有用な情報となると考えられた。

研究成果

• [雑誌論文] Active middle ear implant (vibrant soundbridge) in children with unilateral congenital aural atresia. (2021)
  • 著者名/発表者名: Takahashi M, Iwasaki S, Furutate S, Oka S, Oyamada S, Yasumura K
  • 雑誌名: Acta Otolaryngol 巻: 141 ページ: 34-38
  • 査読あり / 国際共著
• [雑誌論文] Vibrant soundbridge implantation prior to auricular reconstruction with unilaterall microtia-atresia. (2021)
  • 著者名/発表者名: Yoshimura H, Takahashi M,Iwasaki S, Shinagawa J, Takashimizu I, Nagai F, Yotsuyanagi T, Usami S
  • 雑誌名: Clin Case Rep 巻: 9
  • 査読あり / 国際共著
• [雑誌論文] 人工内耳と残存聴力活用型人工内耳の成人における術前前庭機能評価 (2021)
  • 著者名/発表者名: 渡辺佳奈、岩崎 聡、高橋優宏、小山田匠吾、古舘佐起子、岡晋一郎、久保田江里、櫻井 梓、植草智子
  • 雑誌名: Otol Jpn 巻: 31 ページ: 66-72
  • NAID: 130008078859
  • 査読あり
• [雑誌論文] 両側人工内耳装用児における同時手術と逐次手術の症例の検討 (2021)
  • 著者名/発表者名: 植草智子、岩崎 聡、久保田江里、櫻井 梓、古館佐起子、岡晋一郎、小山田匠吾、高橋優宏
  • 雑誌名: 音声言語医学 巻: 62 ページ: 328-333
  • NAID: 130008103368
  • 査読あり
• [雑誌論文] 人工内耳装用者に対する音楽トレーニングの効果について (2021)
  • 著者名/発表者名: 櫻井 梓、岩崎 聡、久保田江里、櫻井 梓、古館佐起子、岡晋一郎、小山田匠吾、高橋優宏
  • 雑誌名: 音声言語医学 巻: 62 ページ: 321-327
  • NAID: 130008103367
  • 査読あり
• [雑誌論文] 伝音・混合性難聴に対する人工中耳と能動型骨導インプラントの現状と将来 (2021)
  • 著者名/発表者名: 岩崎 聡
  • 雑誌名: 日耳鼻 巻: 124 ページ: 176-182
  • NAID: 130008021191
  • 査読あり
• [雑誌論文] 若年発症型両側性感音難聴 次世代シーケンサー時代の難聴遺伝子診断と臨床応用． (2021)
  • 著者名/発表者名: 高橋優宏、岩崎 聡、古館佐起子、岡晋一郎、西尾信哉、宇佐美真一
  • 雑誌名: Otology Japan 巻: 31 ページ: 137-141
  • 査読あり
• [雑誌論文] Novel ACTG1 mutations in patients identified by massively parallel DNA sequencing cause progressive hearing loss. (2020)
  • 著者名/発表者名: Miyajima H, Moteki H, Day T, Nishio SY, et al
  • 雑誌名: Sci Rep. 巻: 10 号: 1 ページ: 7056-7056
  • DOI: 10.1038/s41598-020-63690-5
  • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
• [雑誌論文] 人工中耳VSB（Vibrant Soundbridge）．耳鼻咽喉科診療の新しいテクノロジー． (2020)
  • 著者名/発表者名: 岩崎 聡、高橋優宏
  • 雑誌名: MB ENT 巻: 247 ページ: 9-13
• [雑誌論文] 人工中耳・人工内耳手術 特集 エキスパートに学ぶ手術記録の描き方 (2020)
  • 著者名/発表者名: 岩崎 聡
  • 雑誌名: 耳喉頭頸 巻: 92 ページ: 596-599
• [雑誌論文] 補聴器と人工中耳の聞こえ方の特徴の差 特集・補聴器、人工中耳、人工内耳、軟骨伝導補聴器-聞こえを取り戻す方法の比較． (2020)
  • 著者名/発表者名: 高橋優宏、岩崎 聡
  • 雑誌名: MB ENT 巻: 248 ページ: 40-43
• [雑誌論文] 一側混合性難聴に対する人工中耳（Vibrant Soiundbridge;: VSB）埋込み症例 (2020)
  • 著者名/発表者名: 高橋優宏、岩崎 聡、古舘佐起子、久保田絵里、岡野光博、野口佳裕、宇佐美真一
  • 雑誌名: Otology Japan 巻: 30 ページ: 36-42
  • 査読あり
• [雑誌論文] 高齢者の人工内耳装用効果について;術後３ヶ月での評価 (2019)
  • 著者名/発表者名: 櫻井 梓、久保田江里、高橋優宏、古舘佐起子、岩崎 聡
  • 雑誌名: 音声言語医学 巻: 60 ページ: 23-29
  • 査読あり
• [雑誌論文] 人工内耳埋め込み術 耳科手術におけるインフォームド・コンセント (2019)
  • 著者名/発表者名: 岩崎 聡
  • 雑誌名: JOHNS 巻: 35 ページ: 180-181
• [雑誌論文] 先天性外耳道閉鎖症に対する人工中耳手術：術式の選択とその手技について (2019)
  • 著者名/発表者名: 岩崎 聡、高橋優宏
  • 雑誌名: Otol Jpn 巻: 29 ページ: 39-43
  • NAID: 130007695451
  • 査読あり
• [雑誌論文] 一側性難聴のQOL．一側性難聴の現状とその対応 (2019)
  • 著者名/発表者名: 岩崎 聡
  • 雑誌名: 耳喉頭頸 巻: 91 ページ: 208-211
• [雑誌論文] A rational approach to identifying newborns with hearing loss caused by congenitall cytomegaloviruss infection by dried blood spot screening. (2018)
  • 著者名/発表者名: Moteki H, Isaka Y, Inaba Y, Motobayashi M, Nishio SY, Ohira S, Yano T, Iwasaki S, Shinozawa T, Moteki H, Isaka Y, Inaba Y, Koike K, Usami SI
  • 雑誌名: Acta Otolaryngol 巻: ７ ページ: 1-5
  • 査読あり / 国際共著
• [雑誌論文] 一側聾に対する人工内耳の装用効果 (2018)
  • 著者名/発表者名: 高橋優宏、岩崎 聡、西尾信哉、鬼頭良輔、新田清一、神崎 晶、小川 郁、宇佐美真一
  • 雑誌名: Audiology Japan 巻: 61 ページ: 270-276
  • NAID: 130007492116
  • 査読あり
• [雑誌論文] 聴力レベルによる補聴器と人工内耳の比較（第１報） (2018)
  • 著者名/発表者名: 久保田江里、櫻井 梓、高橋優宏、古館佐起子、品川 潤、岩崎 聡
  • 雑誌名: Audiology Japan 巻: 61 ページ: 531-537
  • 査読あり
• [雑誌論文] 高齢者の人工内耳装用効果について～;術後３ヶ月での評価― (2018)
  • 著者名/発表者名: 櫻井 梓、久保田江里、高橋優宏、古舘佐起子、岩崎 聡
  • 雑誌名: 音声言語医学 巻: 60 ページ: 23-29
  • 査読あり
• [雑誌論文] 両側小耳症・外耳道閉鎖症の術後耳に対してBonebridgeTM埋め込み術を施行した成人の１例。 (2018)
  • 著者名/発表者名: 品川 潤、岩崎 聡、古舘佐起子、高橋優宏、岡野光博、加我君孝、宇佐美真一
  • 雑誌名: Otol Jpn 巻: 28 ページ: 681-686
  • 査読あり
• [学会発表] 当科における難聴遺伝子検査結果について (2021)
  • 著者名/発表者名: 岡晋一郎、高橋優宏、古館佐起子、小山田匠吾、岩崎 聡、宇佐美真一
  • 学会等名: 第122回日本耳鼻咽喉科総会・学術講演会
• [学会発表] 一側性高度難聴症例におけるクロス補聴器選択ならびに人工内耳選択について (2021)
  • 著者名/発表者名: 高橋優宏、岩崎 聡、古館佐起子、岡晋一郎、北村寛志、高木 嶺、久保田江里、植草智子、櫻井 梓、渡邉佳奈
  • 学会等名: 第31回日本耳科学会総会・学術講演会
• [学会発表] 一側性高度難聴に対する人工内耳希望者の背景について;主観的評価の検討 (2021)
  • 著者名/発表者名: 北村寛志、岩崎 聡、古館佐起子、岡晋一郎、高木 嶺、久保田江里、植草智子、櫻井 梓、渡邉佳奈
  • 学会等名: 第31回日本耳科学会総会・学術講演会
• [学会発表] 一側性難聴の聴取における主観的評価;突発性難聴例に対する全国アンケート調査より (2021)
  • 著者名/発表者名: 久保田江里、岩崎 聡、高橋優宏、古館佐起子、岡晋一郎、北村寛志、高木 嶺、植草智子、櫻井 梓、渡邉佳奈
  • 学会等名: 第31回日本耳科学会総会・学術講演会
• [学会発表] 一側性高度難聴症例におけるクロス補聴器の効果についてー購入者と非購入者の比較． (2021)
  • 著者名/発表者名: 小山田匠吾、岩崎 聡、高橋優宏、古館佐起子、岡晋一郎、北村寛志、高木 嶺、久保田江里、植草智子、櫻井 梓、渡邉佳奈
  • 学会等名: 第66回日本聴覚医学会総会・学術講演会
• [学会発表] 残存聴力活用型人工内耳が奏功したMYO6遺伝子変異による難聴の一例． (2021)
  • 著者名/発表者名: 高木 嶺、岡晋一郎、岩崎 聡、高橋優宏、宇佐美真一
  • 学会等名: 日本人類遺伝学会第66回大会
• [学会発表] 人工聴覚器の進歩と適応拡大;人工中耳 (2021)
  • 著者名/発表者名: 岩崎 聡
  • 学会等名: 第35回日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会秋季大会
  • 招待講演
• [学会発表] 先天性外耳道閉鎖症における人工中耳（Vibrant Soundbridge）植込み症例の検討． (2020)
  • 著者名/発表者名: 高橋優宏、岩崎 聡、古舘佐起子、岡 愛子、岡晋一郎、野口佳裕、岡野光博
  • 学会等名: 第121回日本耳鼻咽喉科学会学術講演会
• [学会発表] ECAP閾値とMCIレベルの電荷量との関係について． (2020)
  • 著者名/発表者名: 久保田江里、高橋優宏、古舘佐起子、岡晋一郎、小山田匠吾、植草智子、櫻井 梓、渡邉佳奈、岩崎 聡
  • 学会等名: 第65回日本聴覚医学会総会・学術講演会
• [学会発表] 両側同時成人人工内耳手術症例の検討． (2020)
  • 著者名/発表者名: 植草智子、高橋優宏、古舘佐起子、岡晋一郎、小山田匠吾、久保田江里、櫻井 梓、岩崎 聡
  • 学会等名: 第65回日本聴覚医学会総会・学術講演会
• [学会発表] 人工内耳患者における遺伝学的検査結果及び術後聴取能の検討． (2020)
  • 著者名/発表者名: 岡晋一郎、高橋優宏、古舘佐起子、小山田匠吾、久保田江里、植草智子、櫻井 梓、岩崎 聡
  • 学会等名: 第65回日本聴覚医学会総会・学術講演会
• [学会発表] 学齢期の両側同時人工内耳手術施行例の経過について–第２報． (2020)
  • 著者名/発表者名: 櫻井 梓、高橋優宏、久保田江里、植草智子、古舘佐起子、岡晋一郎、小山田匠吾、岩崎 聡
  • 学会等名: 第65回日本音声言語医学会総会・学術講演会
• [学会発表] 先天性・言語習得前難聴者の思春期以降に人工内耳を受けた症例の言語習得成績について (2020)
  • 著者名/発表者名: 小山田匠吾、渡邉佳奈、櫻井 梓、植草智子、久保田江里、岡晋一郎、古舘佐起子、高橋優宏、岩崎 聡
  • 学会等名: 第30回日本耳科学会総会・学術講演会
• [学会発表] 成人人工内耳 新規医療委員会報告「人工聴覚器の適応基準とこれからの方向性」 (2020)
  • 著者名/発表者名: 岩崎 聡
  • 学会等名: 第30回日本耳科学会総会・学術講演会
• [学会発表] 局所麻酔鎮静下にて施行した人工内耳手術２症例の経験． (2020)
  • 著者名/発表者名: 小山田匠吾、岩崎 聡
  • 学会等名: 第82回耳鼻咽喉科臨床学会総会・学術講演会
• [学会発表] 先天性外耳道閉鎖症に対する人工中耳VSB術式の考察 (2019)
  • 著者名/発表者名: 岩崎 聡、古館佐起子
  • 学会等名: 第81回耳鼻咽喉科臨床学会
• [学会発表] Experience with middle ear implant for unilateral profound conductive hearing loss by meatal atresia. (2019)
  • 著者名/発表者名: Iwasaki S.
  • 学会等名: 15th Japan-Tiwan Conference on Otolaryngology-Head and Neck Surgery
  • 国際学会
• [学会発表] 一側性伝音・混合性難聴に対するVSB症例 (2019)
  • 著者名/発表者名: 岩崎 聡
  • 学会等名: 第29回日本耳科学会総会・学術講演会
• [学会発表] Comparison of outcomes between VSB and HA. Symposium 15: Middle Ear Implant/BC Implant (2019)
  • 著者名/発表者名: Iwasaki S.
  • 学会等名: 12th Asia Pacific Symposium on Cochlear Implants and Related Sciences 2019
  • 国際学会 / 招待講演
• [学会発表] Middle ear implant and auditory brainstem implant. AUDITORY IMPLANTS (2019)
  • 著者名/発表者名: 岩崎 聡
  • 学会等名: 第29回日本耳科学会総会・学術講演会
  • 招待講演
• [学会発表] Indication croteria for adult cochlear implantation. (2018)
  • 著者名/発表者名: Iwasaki S
  • 学会等名: 6th East Asia Symposium on Otology
  • 国際学会 / 招待講演
• [学会発表] Active middle ear implant (VSB) vs hearing aids: multicenter study in Japan. (2018)
  • 著者名/発表者名: Iwasaki S
  • 学会等名: 31st Plitzer Society Meeting 2018
  • 国際学会 / 招待講演
• [学会発表] 補聴器、人工内耳、人工中耳の最新事情 (2018)
  • 著者名/発表者名: 岩崎 聡
  • 学会等名: 平成30年度補聴器適合判定医師研修会
  • 招待講演
• [学会発表] 鎖耳に対する人工中耳手術：卵円窓アプローチの手技とその適応 人工中耳医療の未来 (2018)
  • 著者名/発表者名: 岩崎 聡、高橋優宏
  • 学会等名: 第28回日本耳科学会総会
• [学会発表] 人工内耳と補聴器による平均聴力レベルと語音明瞭度の比較 (2018)
  • 著者名/発表者名: 岩崎 聡、高橋優宏、古館佐起子、野口佳裕、久保田江里
  • 学会等名: 第28回日本耳科学会総会
• [図書] 患者、家族への説明ガイド (2018)
  • 著者名/発表者名: 高橋優宏、岩崎 聡
  • 出版者: 医学書院
• [図書] 今日の耳鼻咽喉科・頭頸部外科治療指針 (2018)
  • 著者名/発表者名: 岩崎 聡
  • 出版者: 医学書院