研究課題/領域番号 |
18K09389
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
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研究機関 | 兵庫医科大学 |
研究代表者 |
任 智美 兵庫医科大学, 医学部, 講師 (00599483)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2019年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2018年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
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キーワード | 咽頭嚥下 / 酸味溶液 / 咽喉頭逆流 / 味蕾 / 咽喉頭の化学受容 / 水受容器 / 嚥下促進 / 咽頭の味覚 / 舌後方の味覚 / 基本5味 / 味覚認知 / 嚥下誘発 / 咽頭・喉頭の味覚 / 上喉頭神経 / 咽頭・喉頭の感覚 / 随意性嚥下 / 味溶液 / 咽頭・喉頭 / 味覚障害 |
研究成果の概要 |
舌には味蕾が存在するが、咽喉頭にも存在すると言われる。咽喉頭の化学受容器の役割を解明するために、味の刺激を咽喉頭に直接呈示し、唾液分泌効果と嚥下促進効果を検討した。舌では酸で唾液分泌が促進されるが、咽喉頭に直接与えた酸刺激は、味と認識されなければ唾液分泌に寄与しなかった。しかし、有意に嚥下反射を促進することが確認された。酸は腐敗物を意味し、舌では洗い流す、またはpHをもどそうとするために唾液分泌が促進されるが、咽喉頭での酸は胃酸の逆流を意味し、咽頭嚥下の促進は胃酸から咽喉頭を防御するための一つのメカニズムではないかと思われた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在まで、舌における味覚認知や味覚の役割など報告はみられるものの、咽喉頭における化学受容器の役割を検討した報告は少ない。酸味はもともと唾液分泌とともに嚥下反射を惹起させることが知られており、嚥下障害患者に対する対応として推奨されているが、咽喉頭における酸味の役割を示した報告はほとんどない。今回は酸味刺激に対して咽頭嚥下に限局して検討したところ、有意に咽頭嚥下反射が促進されたことにより、胃酸の咽喉頭逆流を防止する働きについての可能性が示唆された。日常診療においても咽喉頭逆流症が様々な症状を起こしていることより今後、酸刺激を用いた対応や予防などにつなげていきたい。
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