研究課題/領域番号 |
18K09782
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57060:外科系歯学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
田村 潔美 北海道大学, 歯学研究院, 助教 (90399973)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 血管内皮細胞 / グリシン / PI3K / Akt / mTOR / SM22 / ゼブラフィッシュ / 血管発生 / 血管新生 / 転写調節 / 腫瘍 / 血管 |
研究成果の概要 |
血管新生は個体発生や組織・器官の成長に必須の生理的な現象である一方、腫瘍や慢性炎症性疾患等の発生や増悪にも関与している。よって、その調節メカニズムの解明は血管形成の基礎的な理解を深めるとともに、疾病の治療方法の開発に繋がる重要な課題である。本研究では血管を特徴づける形態変化の調節メカニズムに着目し、(1)血管新生におけるグリシンの作用とシグナル経路、(2)血管新生におけるPI3K-Akt-mTORシグナルとグリシンの相互作用、(3)血管壁細胞の分化マーカーであるSM22の血管内皮細胞における新たな役割、についての研究を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
低用量グリシンは血管新生を促進する一方、高用量は血管新生を抑制することを示した。この効果は、血管内皮細胞への直接作用の他、VEGFやNOによる間接作用を介して作用し、さらにPI3K-Akt-mTORシグナルとの相互作用を持つことが示された。グリシンの用量依存的な二相性効果は、血管構造の異常を起こさず血管長だけを変化させるため、機能的血管の制御において有用であると考えられる。 SM22が血管内皮細胞の伸長機能に伴い発現し、血管伸長を抑制する分子であることを明らかにした。SM22の発現は、病的血管において増加することが知られている。本研究によって、病的血管におけるSM22の役割が示唆された。
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