研究課題/領域番号 |
18K09854
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57070:成長および発育系歯学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
大川 玲奈 大阪大学, 歯学部附属病院, 講師 (80437384)
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研究分担者 |
古々本 一馬 大阪大学, 歯学部附属病院, 特任助教(常勤) (00803107)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 低ホスファターゼ症 / 骨系統疾患 / セメント質形成不全 / 乳歯早期脱落 / アルカリホスファターゼ / 乳歯の早期脱落 / 遺伝子治療 / 歯周組織由来細胞 |
研究成果の概要 |
本研究では、低ホスファターゼ症 (HPP) の歯科全国実態調査を行い、歯限局型の89%が常染色体優性遺伝であったのに対して、歯限局型以外の病型の96%が常染色体劣性遺伝であり、HPPの治療に際しては、この違いを考慮することが重要であることが示唆された。また、この結果をもとに、日本人に最も多い遺伝子変異を有する重症型モデルマウス、日本人に2番目に多い遺伝子変異を有する軽症型モデルマウス、歯にのみ症状が現れる遺伝子変異を有するモデルマウスを作製を試みた。さらに、乳歯の歯周細胞の抽出・培養方法を確立し、歯限局型、小児型、酵素補充療法を受けている周産期重症型のHPP患者由来の歯周細胞を3系統樹立した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
低ホスファターゼ症は稀少疾患であり、歯科症状の詳細は解明されておらず、根本的歯科治療法は確立されていない。また、近年、全身への治療法が開発され、重症型の生命予後が改善されたが、その歯科症状は不明であった。本研究は、重症型と軽症型では遺伝形式や歯科症状が異なることを明らかにし、病型に応じた歯科的対応法が必要であることが示された。また、重症型と軽症型の原因遺伝子変異部位の特徴の解明は、モデルマウス作製などの歯科治療法確立のための基礎研究につながってきている。さらに、患者由来の乳歯歯周細胞を樹立したことによって、細胞の性質や薬剤への反応の検討が可能となっている。
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