研究課題
基盤研究(C)
歯周病は歯肉における慢性炎症であるが、血流などにより全身の健康にも影響を与えていることが報告されている。とりわけ、糖尿病については数多くの研究がなされ、エビデンスとして確立されているが、肥満や動脈硬化との関連については、そのメカニズムが確立されていない。我々は、これまでの疫学研究において、重度の歯周病では、アディポサイトカインであるレジスチンやPAI-1の血中レベルが高く、また歯肉出血など炎症が活発な状況で、その傾向が高まることを結果として得ており、歯周病による炎症と肥満が関連するアディポカインについて、細胞を用いたin vitro解析をおこなってきた。本研究では、動脈硬化に与える影響について解析できるモデルとして内皮細胞とマクロファージの共培養システムを作成し、歯周病が動脈硬化に与えるメカニズムのうち、アディポカインやサイトカインとの相互作用についての解析を試みることとした。ヒト末梢血由来単核球や単球系細胞であるU937を用い、サイトカイン添加培養やPMA処理にて分化レベルを変え、ヒト血管内皮細胞と共培養システムにおいて、共培養時および単独培養時での培養上済中の様々なアディポカインやサイトカイン産生量の変化についてELISA法を用いて比較した。さらに、培養後細胞よりmRNAを抽出し、real time-PCR法にてmRNAレベル、さらにWestern blotting法にてタンパクレベルでの発現を比較した。また、アディポカイン添加や高血糖培地における産生量の変化を解析することで、歯周病と動脈硬化の関連を推測することとした。
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すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 2件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (2件)
Journal of Oral Science
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