研究課題/領域番号 |
18K10117
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58040:法医学関連
|
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
神 繁樹 北海道大学, 医学研究院, 特任助教 (60531845)
|
研究分担者 |
的場 光太郎 北海道大学, 医学研究院, 講師 (00466450)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
キーワード | 死後経過時間 / 腐敗 / 酪酸 / LC-MS / チオ硫酸塩 / 硫化水素中毒 / 死後変化 / HS-GC-FID / GC-MS / LC-MS |
研究成果の概要 |
様々な死後経過時間の死体の体液を化学分析し,腐敗度の高い死体から得られた検体から高濃度の酪酸が検出されることを見出した.非腐敗の検体と比較して平均値で血液において100倍以上,尿においては300倍以上の濃度の酪酸が検出された.これらの結果から体液中の酪酸濃度は腐敗の指標として有用であることが期待される.また,硫化水素中毒死ではない高腐敗度の検体から硫化水素中毒のマーカーとされるチオ硫酸塩が高濃度で検出され,中毒の鑑定に注意が必要であることが示された.
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで死体の腐敗の指標とされてきたのは死後産生されるエタノールと1-プロパノールの比率であったが,経験的に定められた指標に適合しない事例が多かった.これに対し,本研究で見出された酪酸については,血中および尿中濃度において腐敗と非腐敗で統計処理上有意な群間差(p <0.01)が示され,且つ群間の濃度範囲にオーバーラップも認められず指標として有用であると評価できる.また,硫化水素中毒死におけるチオ硫酸塩の濃度による鑑定では腐敗による濃度上昇に注意が必要であることが示された.
|