研究課題/領域番号 |
18K10611
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58080:高齢者看護学および地域看護学関連
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研究機関 | 同志社女子大学 (2020-2022) 石川県立看護大学 (2018-2019) |
研究代表者 |
長谷川 昇 同志社女子大学, 看護学部, 特任教授 (10156317)
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研究分担者 |
山田 恭子 佛教大学, 保健医療技術学部, 教授 (20191314)
望月 美也子 京都文教短期大学, 食物栄養学科, 准教授 (20367858)
清水 暢子 富山県立大学, 看護学部, 講師 (20722622)
久米 真代 金城大学, 看護学部, 准教授 (70438266)
加藤 真弓 愛知医療学院短期大学, 理学療法学専攻, 教授 (90512856)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 老年看護学 / 社会的フレイル / 身体的フレイル / 高齢者サロン / 精神的フレイル / 高齢者 / プレフレイル / 可逆性 |
研究実績の概要 |
研究者らはこれまでに、後述するフレイルの3要素のうち、身体的フレイル(移動速度)、および精神的フレイル(認知機能)と血清ビタミンD濃度の相関性を明らかにしている。しかし、社会的フレイルは、世界的にも評価が確立されておらず、医学的にも社会的にもケアされていない。そこで、本研究では、血清ビタミンDと社会的フレイルの相関性を検討し、社会的フレイルの評価基準を作成することを第一の目的とする。さらに、脳内ネットワークの強化を可視化できる脳血流量を測定することにより、血清ビタミンD濃度と脳血流量を指標とした社会的フレイルのカットオフ値とプレフレイル評価指標の妥当性を検証する。 また、紫外線暴露量の異なる3地域(七尾市、福井市、宇治市)での高齢者の血清ビタミンD濃度を測定した結果、血清ビタミンD濃度は、緯度が高いほど少なかったことから、血清ビタミンD濃度には紫外線暴露が大きな影響を及ぼすことが明らかとなった。今後、紫外線暴露量の寄与についても明らかにしていく。 令和4年度は、愛知県長久手市での測定が可能となった。その属性は、平均年齢76.0歳、BMI 32,%Fat 30.4, ビタミンDは21.5 ng/mLであった。その他、身体機能(握力、椅子からのたちあがり(秒)、Timed & Go, 5m歩行速度、開眼片足立ち)と健康観、栄養、現在の気持ちなどについてのアンケート、栄養摂取状況の調査を行った。現在、解析中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ禍で、高齢者サロンが開催されず遅れていたが、愛知県長久手市での測定が可能となった。地域高齢者へのインタビュー結果をSCATを使って分析すると、都会の高齢者は、「人の役に立つ生活行為」を実践している傾向が強かった。このことから、都会ほど、社会的フレイルの重症化が予防できていることが示唆された。 さらに、血清ビタミンD濃度には、紫外線暴露量が大きく関与していることが明らかとなった。 また、今後の調査方法の一助として、ZOOMを用いて、遠隔での測定方法を開発した(論文発表済)ので、以後活用していく予定である。
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今後の研究の推進方策 |
社会的フレイル、精神的フレイル、身体的フレイルと血清ビタミンDとの相関について検討し、ビタミンDのカットオフポイントを推定する。次に、生活相談および支援、残存機能の維持、紫外線によるビタミンD産生向上、栄養状態の改善、サプリメントによる補充などを行い、プレフレイルから健常状態への可逆性を検討する。 一方、血清ビタミンD濃度維持には、紫外線暴露量の影響が大きいことが明らかになったことから、日本と比較して紫外線暴露量が大きいタイ国の同年齢の高齢者の、血清ビタミンD濃度と身体機能の測定結果と比較し、ビタミンDと身体機能・認知機能との関係を明らかにしていく。
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