研究課題
基盤研究(C)
腰部脊柱管狭窄症、変形性膝関節症に対し、赤外線カメラとマーカーによるモーションキャプチャーならびにウェアラブル端末として3軸加速度センサ、3軸ジャイロセンサを用いて頚椎部、腰椎部の加速度、角速度計測を行い、歩行時の脊椎・骨盤運動の健常人との違いを同定した。また、術後に改善しなかった症例の特性を解析し、歩容改善、転倒予防リハビリテーションプログラムにフィードバックするアルゴリズムを策定した。また、頚部脊髄症に対し、ウェアラブル端末として超小型6軸慣性センサを用いて上肢運動障害の評価を行い、簡便に頚髄症の診断並びに重症度判定と、術後の改善度評価を行える知見を得た。
我が国では高齢化社会の急速な進行により、運動器の障害は爆発的に増加し、要介護者となるリスクを高める。本研究における運動器障害の術前、術後の程度、改善についての検討より、これらロコモの原因となる疾患の治療介入において、術後の個別のリハビリテーションプログラムの策定が治療成績向上のために重要であることが示唆された。さらに個人別動作別の体幹・下肢機能を日常的にモニタリングする技術につなげていくことにより、個人別のリハビリテーションやサポートにつなげられる可能性がある。これにより高齢者の転倒予防、廃用予防効果が期待でき、要介護者の減少、さらには医療費高騰の抑制の一助となる知見と考える。
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PLOS ONE
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